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俺はあなたを守れなかった。
何が何でも守りたかった。

好きだった。いいや、愛してた。
世界にたった一人しかいない、世界で一番綺麗な人だ。

俺にもっと金があったら、きっとその人は死なずに済んだ。
俺にもっと力があれば、あの炎の中で苦しむあなたを救えたはずだった。

そんなことを嘆いても、彼女にはもう二度と会えない。
…死なないでほしかった。

イヌピーこと乾青宗。あの人の弟だ。そして俺の幼馴染み。
今は少年院に行っちまった。

…この金、どうすっかな。
もう、必要なくなっちまった。

好きな人を救えやしなかった、ちっぽけな金。
こんななけなしの金じゃあ、何かを変えることも、守ることも出来ねぇよ。

そんなとき思い出した言葉。

"私妹いるの。"
"病弱で田舎のおばあちゃんちに居るから滅多に会えないけど、今日初めて家に来るの。"

"本当に可愛くてあの子のためなら何でもできる気がするの。何が何でも守ってあげたい。"

そうだ、その子に会いに行こう。
俺は新たな金の使い道を見つけた。


あなたを守れなかった。
だからせめて、あなたが守りたかったものを守ることにした。

俺はまた前に進み始めた。
絶望の中で鈍く光る不確かな光を求めて。執筆状態:完結










































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桜花(プロフ) - 月華さん» 読んでいただき本当にありがとうございました!!ココ君の気持ちからしても主人公からしても辛いお話でした。切ないお話は初でしたので沢山考えて頑張りました! (2022年8月1日 5時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 桜花さん» 切なくてそれでも温かいお話でした。夢主ちゃんと結ばれて欲しいような気もしましたがそれではココくんはずっと赤音さんを切れないんだろうなと。素敵なお話しありがとうございました。 (2022年8月1日 2時) (レス) @page39 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 雪海さん» この物語もいよいよ終盤に向かってきてますね…最後までお付き合い下さいませ! (2022年6月26日 11時) (レス) @page27 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
雪海(プロフ) - うう…切ない (2022年6月26日 10時) (レス) @page27 id: ea036f2a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 引きこもり隊さん» プレゼントの渡し方はこれがロマンチックかなって思ってましたっ!!こういう雰囲気いいですよね!!! (2022年6月22日 21時) (レス) @page22 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜花 | 作成日時:2022年5月28日 19時

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