第7話 ページ8
俺は何も言えず、立ち尽くしていた。すると彼女は焦り、動揺していた。
「あ、えっと…ごめんなさい…、ごめんなさい…！いやだったら、私ガマンできるの…！ガマンは得意だから…！！わたし、病気がちだからあんまり走ったりもできなくて、勉強も得意じゃないし、かわいくもない…あんまり歳がはなれていると相手にしてもらえないかもしれないわよって、ママも言ってたもん…！」
年の差…俺はあの人と5つ離れていた。
俺はこの子と8つ離れてる。
分かってるんだ。この子は幼い頭ながらに、ちゃんと理解してる。
年の差は努力や気持ちで、埋まるものじゃないって。
「Aちゃんは可愛いから、俺みてぇなろくでもない男より、もっとかっこいいボーイフレンドができるさ、そのうちな。」
「…わたし、本気だもん…」
「じゃあ、考えとくよ。」
「うん！」
…ダメだ、君はこっちに来ちゃ。
でも俺はここで、彼女の夢をバッサリと断ち切ることが出来なかった。
非情になりきれなかった。
俺がこの子にとって王子様なら、時間が許す限り、夢を見させてあげよう。この子の王子様で居てあげよう。
「じゃあわたし、今度の発表会、うんと頑張らなくちゃ！！可愛くしてもらうんだ！！おばあちゃんもママも来てくれるの！ココ君も絶対来てね！」
「ああ。頑張れよ、応援してる。」
「うん！めっちゃ頑張る！ココ君のお嫁さんにしてもらうんだもん！」
私頑張るから、ジョンも応援しててね！と犬に話しかける彼女の小さな背中を、赤音さんのとは違うけれど…愛しく、大切に思った。
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桜花(プロフ) - 月華さん» 読んでいただき本当にありがとうございました！！ココ君の気持ちからしても主人公からしても辛いお話でした。切ないお話は初でしたので沢山考えて頑張りました！ (2022年8月1日 5時) (
レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 桜花さん» 切なくてそれでも温かいお話でした。夢主ちゃんと結ばれて欲しいような気もしましたがそれではココくんはずっと赤音さんを切れないんだろうなと。素敵なお話しありがとうございました。 (2022年8月1日 2時) (レス) @page39 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 雪海さん» この物語もいよいよ終盤に向かってきてますね…最後までお付き合い下さいませ！ (2022年6月26日 11時) (レス) @page27 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
雪海(プロフ) - うう…切ない (2022年6月26日 10時) (レス) @page27 id: ea036f2a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 引きこもり隊さん» プレゼントの渡し方はこれがロマンチックかなって思ってましたっ！！こういう雰囲気いいですよね！！！ (2022年6月22日 21時) (レス) @page22 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜花 | 作成日時：2022年5月28日 19時
