第28話 ページ29
「お姉ちゃんね、私とすごく仲良しだったの。本当に大好きなお姉ちゃん。もちろん兄ちゃんも好きだよ。最近ね、何だか前に戻ったみたい。」
「そっか…」
「あの時、私を助けてくれてありがとう、お姉ちゃん…。」
Aちゃんはボロボロと涙を流して、赤音さんの眠る場所に、そっと優しく指輪を置いた。
*****
「ここで買いたいものあるから、ちょっとまっててね。」
「ああ。」
ここは…花屋？
数分後に彼女は帰ってきた。彼女の手の中にあったのは、白い薔薇の花だった。
「束にしなくて良かったのか？」
「自分でやるの。実はね、コレが今日の一番の目的だったんだ。お小遣いがんばって貯めたけど、私のお金でギリギリお花が買えたから。」
「そっか…」
「ココ君。」
「何だ？」
「今日は本当にありがとう。すっごく楽しかったよ。」
「ああ。こっちこそ。」
*****
病院に戻り、ココが帰っていった時、Aは買った花を本を見ながら一生懸命花束にしていった。
Aは手先が不器用なので何度もやり直した。
消灯時間が来て、看護師さんにおやすみなさいを伝えてからも、ベッドのカーテンをしめ、ベッド脇のスタンドを内側に入れて、何度も何度も。
これは大好きな人へあげる、特別なものだから。
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桜花(プロフ) - 月華さん» 読んでいただき本当にありがとうございました！！ココ君の気持ちからしても主人公からしても辛いお話でした。切ないお話は初でしたので沢山考えて頑張りました！ (2022年8月1日 5時) (
レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 桜花さん» 切なくてそれでも温かいお話でした。夢主ちゃんと結ばれて欲しいような気もしましたがそれではココくんはずっと赤音さんを切れないんだろうなと。素敵なお話しありがとうございました。 (2022年8月1日 2時) (レス) @page39 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 雪海さん» この物語もいよいよ終盤に向かってきてますね…最後までお付き合い下さいませ！ (2022年6月26日 11時) (レス) @page27 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
雪海(プロフ) - うう…切ない (2022年6月26日 10時) (レス) @page27 id: ea036f2a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 引きこもり隊さん» プレゼントの渡し方はこれがロマンチックかなって思ってましたっ！！こういう雰囲気いいですよね！！！ (2022年6月22日 21時) (レス) @page22 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜花 | 作成日時：2022年5月28日 19時
