今際の際

CSS ・

自分だけが生き延びる事ができれば良いと、他人を蹴落として、手を汚して、死に物狂いで生きていた俺が、他人の為に…貴方の為に生きたいと心の底から思ったんだ。

それなのに……。

確かに掴んだ腕がするりと抜けていったあの感覚、鈍い音、あの時感じた計り知れない恐怖は忘れられない。

あの日から、世界の全てが嫌になった。

ふと顔を上げた視線の先。

ベランダに、天使の姿をした貴方が立っていたんだ。

今際の際に、愛の話を。

CSSは柚梨花さんの「桃色の花咲く」をお借りしました。

この作品は、「Shanti」の続編になります。
Shanti

相変わらずの急展開が沢山あります。

この作品は割と不謹慎ですので、お気をつけください。執筆状態：完結