検索窓
今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:4,309 hit

ページ19

俺はさ、Aの事が好きで好きで仕方がなくて。

守りたくて、譲れなくて、1度はさよならをしようとしたんだけど、忘れられなくて。

俺は変なところで口下手で、不器用で、好きも何も言葉にする事が出来なかったね。

本当は、ずっと言いたかったんだよ。

「……愛してる、ずっと」

これはきっと、俺への罰。

今まで数多くの人々の人生を狂わせて、それについては何も思わないで、のうのうと生きてきた俺への罰なのだ。

『………』

やっぱり天使の彼女は何も言わないで微笑むだけだった。

ふっ…と彼女が空を見る。

嗚呼、いなくなると思った。

あの日みたいにベランダに足を向ける。

両手を伸ばして、飛び立つ彼女の腕を掴んだ。

……掴んだんだ、確かに。

瞬きの間に彼女の姿は消えて、俺の手から1枚の真っ白な羽が静かに落ちた。

「……あはは…」

俺は安堵の笑いを零す。

同時に涙が溢れ出た。

居たんだ、本当に。

夢じゃなかった。

彼女はここに来てくれたんだ。

何度も何度も、その純粋無垢で真っ白な羽をつけて。

そう思った瞬間、この世界の全てが何だかどうでも良くなった。

勢いをつけてベランダの柵を飛び越える。

きっと俺は天国には行けないだろう。

いっそ彼女と一緒に天国を一目見れたらな、なんて思うけれど。








今はただ、この空でまだ舞っていたい。

天使の姿の貴方と共に。

16時のニュース→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:ネス , RAB , リアルアキバボーイズ   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:hoshina
作成日時:2023年5月6日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。