階段から落ちたら「彼女」の世界にいました。

7段目 ページ8

乙葉「…あのーいいところ申し訳ないんですが…お2人はどのようなご関係で？」


乙葉が申し訳なさそうに小さな声で私たちに声をかける
私は徹と離れ、乙葉に説明をした

「高校時代から付き合ってる彼氏です」

えへへと笑いながら言うと乙葉は口をぽっかりとあけて私の肩をつかむ

乙葉「え、友達って言ってなかったっけ！？
好きな人っ付き合ってるなんて言ってなかったじゃん！！」


「え、なんか付き合ってる実感わかなくって言えなかっただけ！
でも付き合ってるみたいなので付き合ってます！！」


がくがくと揺らされながらもしっかりと答える
なんだぁ〜と乙葉は力の抜けた声で言った

乙葉「今日の合コン、誘おうと思ってたのに」

そう言って乙葉は笑った

乙葉「あ、もうそろそろ行かなくちゃ
2人はそのまんま帰んなよ
じゃ、及川さん
Aをよろしくお願いします」

「お前は私のなんなんだっ！」

乙葉「親友？」

じゃあねーと器用にヒールで走っていく乙葉
そんな乙葉を徹と2人で見ていた

及川「…A今日うち来る？」

「徹ってアパート？」

及川「うん」

「いいの？」

及川「大丈夫」

「じゃあ行くー」

そう言って駅から何分か歩くと徹の家に着く

及川「ここだよー」

「おぉー！徹の部屋と変わってなくない？」

及川「そうなんだよね、なんか落ち着かなくって」

頭を掻きながら笑う徹はどこかが大人っぽかった
まぁ4年も経てば大人っぽくなるか！
…って何思ってんだろ、私

及川「ねね、今日泊まってく？」

「いいの？」

及川「うん！」

ニコニコ笑う徹を無意識に撫でる
すると徹は顔を赤くしてパッと私から離れた

「とおr「ごめん、今は近づかないで」え？」

及川「近づかれると俺の心臓が持たないから…！」

それを聞いて私も顔を赤くする

「わか…った」

私はそれしか言えなかった

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