階段から落ちたら「彼女」の世界にいました。

29段目【及川side】 ページ30

岩泉「邪魔するぞ」

及川「待って！
岩ちゃん！？なんでここにいるの！？」

岩泉「階段踏み外して落ちたらここにいたんだよ
んで、及川って家を片っ端から回った」

及川「それすっごい迷惑行為だね…
階段から落ちたらやっぱり次元を行き来しちゃうのかなぁ」

「行き来するだけでたくさん怪我しちゃいそうだね」

そう言いながら悩むA

…先の話だろうけど、Aと結婚することとかになったら母さん達に報告するために階段から落ちなくちゃ？

母さん達も階段から落とさなきゃ？

もしそれで失敗して大怪我したら…。


そう考えると自分の世界に行くのが怖くなった

岩泉「ったく、どうなってんだよこれはよォ」

及川「それなんだよね…」

「階段から落ちたら次元を行き来できるって考えたら

2次元行き放題できっとみんな大喜びだよ」

及川「かっこいい及川さんに会えるから？」

「ちょっとごめん
何言ってるかわかんない」

岩泉「99.9%ねぇな」

及川「はぁ！？全然ないじゃん！！」

岩泉「お前より人気なキャラクターいるからな
0.1%もらえただけありがたいと思え」

「すっごくかわいそうな徹…っ」

及川「絶対思ってないだろ！！」

行き来できる私はラッキーかも。
そう言ってにこっと笑うA

俺はまたAを抱きしめた

岩泉「お熱いとこ悪いんだけど、及川はこの4日間こっちに来てるってことでいいのか？」

及川「…4日？」

俺がこっちに来てからはもう4年経ってるはず…。

「…徹がこっちきて4年経ってる
つまり、こっちの1年はそっちの1日ってこと？」

及川「そうなる…
あああ頭痛いよおお」

岩泉「うるせぇ！！
…っまぁ戻るには階段から落ちなきゃなんねーし」

及川「その階段ってどこでもいいのかな？」

岩泉「いや、そんなことねぇ
階段は俺達の学校の階段だ」

及川「え、じゃああそこから落ちた青城の学生はAのところに来ちゃうってこと？」

岩泉「かもな…
まぁ、こっちに来てるやつは相当なドジっ子か、ただの馬鹿だ」

及川「それ自分にも言ってるよね、岩ちゃん…」

岩泉「…？」

及川「なに言ってるんだ？って顔やめて！」

岩泉「まぁいい
風呂借りるぞ」

そう言って立ち上がり、脱衣場に向かう岩ちゃん

…Aとふたりきりだと思ったのに。

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