倉持洋一の彼女3 (ページ43)

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倉持side

谷津重の様子がどこかおかしいまま、2人は出ていった

倉持「…なんかあったのか？お前と谷津重」

御幸「え？いや、別に何もないけど？」

ほんとかよ

でも、御幸を見る限り本当に何かあったわけではなさそうだ

倉持「なら、いいけどよ」

ふと見ると御幸かなぜか笑っていた

倉持「何笑ってんだよ！気持ちわりぃ！」

御幸「え？あぁ、悪い」

谷津重の様子がおかしいのに…

ん…？笑ってる？

てことは、やっぱり何かあったな

倉持「お前、谷津重に告らねぇの？」

どうせ『いや、でも…』みたいなネガティブなことを言うんだろうな

そう予想していたが、御幸から出た答えは全く違った

御幸「するよ。今はタイミング見てんの」

倉持「…は？」

なんて言った？

告白する…？

御幸「なんだよ。倉持から聞いてきたんだろ！」

倉持「いや、そうだけどよ…

別に予選までにカップルにならなくてもいいんだぞ？」

自分でハードル上げなくても…

御幸「別に桐生の人に言われたからじゃねぇよ！」

違うのかよ

倉持「じゃあ、なんで…」

御幸「はっはっは！さぁな」

倉持「はぁ?!」

くっそ…誤魔化しやがって…

御幸「…奏良が俺の事、だんだん意識してくれるようになってんだよ」

倉持「え…？」

いい事なんだろうけど、普通自分で言うか？

御幸「目的はただ意識してくれるようになる事じゃない。俺が狙ってんのは俺の事が好きだと自覚してもらうこと」

そこまで考えてんのかよ

倉持「さすがというか…まぁいいけどな」

御幸「まぁ、今日で終わるけどな」

倉持「何がだ？」

御幸「俺の目的」

倉持「谷津重に自覚させることか？」

御幸「そう、多分、今日で…」

御幸、楽しそうだな…

コイツ、どこからが作戦だったんだ？

倉持「なんで谷津重の気持ちが自分に向いてるって分かったんだよ。お前の言い方だと両想いじゃねぇか」

御幸「俺と話してる時、たまに自分の胸を押さえて不思議そうに首かしげる事があったからな」

倉持「いや、それだけで分かるとか…」

さすがの俺も引くわ…

御幸「あと、奏良が撮る写真と写真撮る時の顔」

倉持「どういうことだ？」

御幸「俺を撮る時はすげぇ柔らかい顔して笑ってるんだけど、他の人を撮る時はなんか難しいそうな顔してる」

全然分かんねぇ…

倉持「そうか…まぁ、お前しか分からねぇ事があるんだな」

御幸のやり方で上手くいくなら…

まぁ、いいか