三男×三女 ページ11
-チョロ松
落ち着け…落ち着け僕…
僕はいま三美ちゃんのすぐ隣を歩いて会場へと向かっている。
歩く度に彼女から良い匂いが漂い
女の子の免疫がない僕にとってはそれだけでもうやばい。
ってか女の子って
こんな甘い匂いするの？！
肌とか白いし！髪も艶があって輝いてるし！
まるで天使だよ…女神様だよ…
「ぼっ…僕はチョロ松、松野家の三男。今日は宜しくね」
なるべく心の内を悟られないよう
クールに自己紹介をした
「あたしは三女の三美」
あぁ…声も可愛いなぁ…
「ねぇ…チョロ松さん」
「っ…はいぃ…！」
名前呼ばれちゃった！！
チョロ松なんていうクソだせぇ名前を
とても愛しく思えた瞬間だった
「ねぇ…聞いてる？」
「はっはい！なんでしょう？！」
「飲み物」
「へ？」
「だから、飲み物。喉乾いてるんだけど。まだ？」
これは…
僕に取ってこいっていうことだよね…？
「あぁ、ごめんね、気が利かなくて…」
「ほーんと、気が利かないよね。」
「そうそう、本当に気が…」
…え
そういうのって言っちゃう？
ましてやさっき会ったばかりだよね？
「お腹も空いてきたし…あっちで座ってるから持ってきてよね」
それじゃあ、と言って三美ちゃんは向こうの席へと去っていった。
それからの僕は
三美ちゃんの元へ飲み物や食べ物や持っていったり
お皿を下げてあげたり
それ以外にも彼女の我が儘を聞いてあげては理不尽な理由をつけて怒られて。
パーティーがお開きになるまでそれを繰り返していた。
「可愛らしい子だと思ってたのに…何なんだよ」
女の子は少し我が儘なくらいが可愛い、といつかの話で聞いたことがあったけれど。
彼女はそれを飛び越して失礼極まりなかった。
ほんの少しの間でも
彼女の事を好いていたことが
今ではとても恥ずかしく思えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミミ - Mさん» お下げ髪…耳から下の2つ結びですね。分かりました、わざわざご説明ありがとうございます！ (2017年1月28日 19時) (
レス) id: 794681af9d (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ミミさん» 私の頭の中ではお下げ髪でした。ミミさんのコメントで改めて調べてみると、呼び名が違うだけで同じものだと思っていたのが違うものなんだと初めて知りました。私の知識不足です…疑問を抱かせてしまってすみません。後日改めて直します。 (2017年1月27日 21時) (レス) id: ac422af371 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ - すみません、四女さんの髪型なのですが、2つ結びというと一般的にはお下げ髪だと思いますが、本文中ではツインテールとも書かれていました。細かいとは思いますが、どちらの髪型なんでしょうか？ (2017年1月24日 18時) (レス) id: 794681af9d (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ノンノンさん» コメントありがとうございます！がんばります！ (2016年12月1日 11時) (レス) id: 060cf696e2 (このIDを非表示/違反報告)
ノンノン - 書くの頑張ってください！ (2016年11月27日 10時) (レス) id: d309a533cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M | 作成日時：2016年7月31日 9時
