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シリーズ最初から読む | 作品のシリーズ [完結]

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「あんたになにがわかんの」



 うずくまった体制でぼんやりと、宵のうちの空を眺める。三輪は立ったまま空の境界を見ていた。そして、赤いマフラーを靡かせながら横目で泣き腫らした私を見てつぶやく。


「死のうとしている奴はそんな目をしない」


「……そうかよ」



 嫌になって投げやりに言った。きっと、三輪と私とでは見えている世界が違うんだろう。同じような境遇だと言うのに、思想の相違がお互いの理解を拒んでいる。

 朱色の空が藍に染まり、まばらに光がつき始める。集中して光っているのは繁華街だろう。その周辺にあるのは住宅街か。



 私は立ち上がって一点の方向に指を差して、言った。



「あそこに、うちがあった」


「そうか」



 しかし三輪は指差した方向を見向きもせずに、室内へと踵を返す。ちょっと待ってよ。そう言いながらその背中を追いかけた。



─────執筆状態:完結

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あのね(プロフ) - 返信遅くなりすみません。感想ありがとうございます!無事に完結できてホッとしてます笑 灯火の意味を汲み取ってくださり嬉しい限りです! (9月21日 3時) (レス) id: 695de6ced5 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとうございます!灯火の意味わかった時ヤバすぎました、内容もとてもいい話で感動しましたし、とても面白かったです!!回顧録では涙が溢れ出るわで超好きなのでまた読みに来たいと思います!コメント失礼しました (7月4日 2時) (レス) @page7 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あのね | 作成日時:2023年6月14日 2時

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