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作品のシリーズ一覧 [完結]
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無力感が、私の身体を支配していた。
勉強でも運動でも、少しの時間があれば人並み以上はできた。兄に言われた「特別」なんて言葉を、私はずっと信じていた。
私の世界はいつだって活気あふれていた。知らないを知っていくことが面白くて、何冊もの辞書をボロボロにした。兄は笑って、私のことをたくさん褒めてくれた。
「(名前)は特別だから、その力でいろんな人を助けてあげて」
私は、兄がずっとそばにいて、笑う、平和な世界を望んでいたのに。
好きだった朝の音がする。起きたくない。そう思うだけで涙が溢れた。寝返りを打って、胎児のようにうずくまる。
毎日同じことも繰り返しだ。「特別」と笑う兄の声が全身に駆け巡る。
後悔ばかりの日々だ。理由を求めれば求めるほど苦しくなる。もう私が生きる理由なんて何もない。
あの時、私も死んでいればよかった。自分でじゃなくて、ちゃんと、近界民に、噛み殺されて。
そうすれば、左手首の呪いなんて存在しなった。特別だって無価値にできた。
誰にも理解されなかった私の、1番の幸せだったのに。
────
*女主です
*オリジナルの優しい兄と意地悪な祖母が出てきます
*捏造だらけです執筆状態：続編あり(完結)
.無力感が、私の身体を支配していた。
勉強でも運動でも、少しの時間があれば人並み以上はできた。兄に言われた「特別」なんて言葉を、私はずっと信じていた。
私の世界はいつだって活気あふれていた。知らないを知っていくことが面白くて、何冊もの辞書をボロボロにした。兄は笑って、私のことをたくさん褒めてくれた。
「(名前)は特別だから、その力でいろんな人を助けてあげて」
私は、兄がずっとそばにいて、笑う、平和な世界を望んでいたのに。
好きだった朝の音がする。起きたくない。そう思うだけで涙が溢れた。寝返りを打って、胎児のようにうずくまる。
毎日同じことも繰り返しだ。「特別」と笑う兄の声が全身に駆け巡る。
後悔ばかりの日々だ。理由を求めれば求めるほど苦しくなる。もう私が生きる理由なんて何もない。
あの時、私も死んでいればよかった。自分でじゃなくて、ちゃんと、近界民に、噛み殺されて。
そうすれば、左手首の呪いなんて存在しなった。特別だって無価値にできた。
誰にも理解されなかった私の、1番の幸せだったのに。
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*女主です
*オリジナルの優しい兄と意地悪な祖母が出てきます
*捏造だらけです執筆状態：続編あり(完結)
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作者名：あのね | 作成日時：2020年12月6日 4時
