男心芽生えました。【実渕玲央】

#15 ページ16

Aside


あれこれ数日がたった。
いじめてきたグループの人らは今はおとなしい
だから、みっちゃんのバスケを観れる回数が増えて幸せ


「そういえば、Aのブレザーでかいよね？」


もうそろそろ、新しいブレザーくるはず。だからコタ先輩に返さなきゃ


「うん。前ボロボロにされた所コタ先輩に見られて助けてくれてブレザー貸してくれたの」

「コタ先輩って？」


あ、そうか千夏は知らないか。


「いつもみっちゃんと一緒にいる人だよ！もう、新しいブレザーくるから返さなきゃ！」


でも、今日はもうきちゃってるし明日返せばいいっか！

みっちゃんにも会えるし！

なんて能天気な事を考えていたが
ふつうで楽しい生活が毎日続かなかった。

翌日の放課後


「Aー！先体育館に行ってるよ〜」


最近は千夏も体育館でバスケを見るようになった。
赤司くんパワーってやつ？でも千夏中学はバスケしてたらしいから隣でいつも詳しく解説してくれる！

中学の時は強豪の所にいたとか


みっちゃんを観れる回数も増えたしバスケの事も詳しくなったから一石二鳥ってやつ？

そういや早く職員室にいって新しいブレザー貰わなきゃ！


「失礼しまーす。新しいブレザー貰いにきました。」

「お、きたきた。はいこれ。もう転けてボロボロにするんじゃないぞ」


新しいブレザーをもらいすぐにバスケをしている体育館へ靴を履き替える為下駄箱に向かった

向かったのはいいのだけど……
そこには私をいじめてたグループがいた

反射的に隠れてしまった。
そこにはきゃっきゃっ騒いでるだけかと思った。だけど、聞こえたのは…


『最近まじで横山のやつ何も面白くなくね？』

『取り巻きとかあって全然思うよーにいかねーし』

『横山のせいでって事で次は’オカマ’をターゲットにしよーぜ』


私は愚かだった。ターゲットが私じゃなくなった今あいつらはターゲットを新しく作っていた。

全然平和じゃない。
それに次のターゲットは…


'''みっちゃん''


彼女達を止めなきゃ。彼女達の所に向かおうとした時


「待て」


後ろから声がした。
振り向くと予想してなかった赤司くんがいた


「どうして？私許せないの。人を馬鹿にしてもて遊ぶような人達を」


彼は私に向かって冷たく言った。


「君に何ができる？」


彼の目はオッドアイで片方が黄色になっている。ただ、その目だけを見ていると吸い込まれていくような恐怖を感じた

何が出来ると言われても私に出来る事は……

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