＊帝都に棲む闇の主2 ページ46
・
貴「(闇の主、ね…)」
ゆらは陰陽師だ。
その闇の主を追っているらしい。
……って、夜は出歩くなって言ってたけど
貴「(もうお空が暗くなってます)」
秋になれば暗くなる時間が変わる。
忠告されたのに私は教師に呼び出され雑用をさせられた。
ゆら達には先に帰ってもらった。
ゆらも残ると言っていたが、私がいいから帰ってと言って無理矢理帰らせた。
「せめて人が多いところにいるんやで！」と言われたが……
貴「人一人いない…」
ゆらの馬鹿。無茶言わないでよね。
私が歩く帰路には人の気配が不気味なほどになかった。
風の音しか聞こえない。
木の葉が揺れる音しか聞こえない。
貴「……」
帰らなきゃ。
はやく…
寒気がする。
嫌な予感がする。
闇に染まる空に浮かぶ月が_____私を見ている気がした。
なんとなく…怖かった。
早歩きで私はズンズンと進む。
？「いい月が出てるな」
貴「！え…」
突然聞こえてきた男の人の声。
どこから？
？「いい匂いがする……香水でもないな。
遠くからじゃ風のせいでわからなかったが、近くにいると…旨そうな甘さ香りがする」
この発言からして私は気がついてしまった。
思わず振り返ってしまった。
だってさっきまで、後ろには何も気配も感じなかった。でも今は感じた。
そこに立っていたのは鋭い目付きと棚引く長髪の男。
赤い瞳が私を見下ろしていた。
この男は
貴「っ…吸血鬼…？」
？「ああそうだ。
オレは奴良リクオ。
この帝都に棲む主だ」
彼の黒い羽織がサァと風と共に揺れる。
今にも翼が生えそうな…
そして気がつけば奴良リクオは私の頬に触れていた。
リ「……綺麗だな」
貴「えっ…」
リ「あんたは…まるで桜だ。この場にいるだけで、桜が舞っているようにみえる」
妖しく笑いながらその手は顎へ伝う。
私は動けなかった。
金縛りにあったような…
リ「その血も…どんな味がするんだろうな？」
貴「！！」
彼は私の首に顔を近づけた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒なっち(プロフ) - リアビーバ-さん» 駄目ではないですよ！人気になりましょう！！これでぬら孫を好きになって小説が増えるといいですね (2018年11月4日 18時) (
レス) id: 7cc44f4473 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 大変厚かましいのですが私の小説を紹介してもらえませんか？駄目だったら言ってください！「ぺコリ」 (2018年11月4日 16時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - わかりましたっ無理言ってすみません・・・それと小説新しく進行したのでみてくださいっ (2018年11月4日 14時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - リアビーバ-さん» ただいま速度制限がかかりもう少しになるかと…いやそろそろ直るはずです (2018年11月4日 14時) (レス) id: 7cc44f4473 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 読んでくださってありがとうございますっそれとリクエストのほうはもうすこしでできますか？ (2018年11月4日 14時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒なっち | 作成日時：2018年7月25日 22時
