同棲 ページ18
もうすっかり日も傾き始めていて夕陽が綺麗に見える時間になっていた。
死体の処理を補助監督達に一任して今日1日休みを貰っていた私は禪院家まで自分の荷物を取りに行った。
真希｢もう出ていくのかよ。｣
『そりゃね。』
禪院家の使用人たちや真希達も一緒に帰ってきて、悟は外で待っている。
『実質追放みたいなもんだよ？』
使用人たちは玄関で私が出ていくのを待っているのに腕を硝子さんに治してもらった文ちゃんが私の後ろをついてきていた。
『文ちゃん？』
文｢A姉様、ごめんなさい。｣
私と同じくらいの身長の子が下を向いて申し訳なさそうに眉を下げている。
『どうして？』
文｢私があの人に話しかけられて返事しちゃったから、術にかけられてA姉様に嫌な事させちゃった｣
『あの術式は開示され無い限りこちらが気付くのはほぼ不可能な術式だよ。文ちゃんが自分を責める必要はない。』
文｢でも、｣
『………今から文ちゃんにとって少し酷い事を言うかもしれない。聞いてくれる？』
文｢うん、｣
『周りの大人達が戦ってる時に自分は何も出来ずに敵の術式にかかって自分を殺しかけた。そのせいで1度腕も失った。あの時硝子さんがいなかったら、文ちゃんの腕は戻ってなかった。今日文ちゃんは自分の無力さを実感したと思う。』
文ちゃんの瞳から我慢していた涙が溢れて頬に筋を作って床にシミを作った。
『でもそれは貴女がまだ中学2年生で、自分の術式もちゃんも使いこなせてないから。貴女の水を操る術式は解釈の仕方によって貴女の力になる。
貴女には力をつける為の
家族を守りたいなら強くなりなさい。この世界で我を通したいなら強くなりなさい。』
うるんだ瞳で私を見つめる文ちゃんを思わず抱きしめる。この次の言葉はこの子にとって呪いになってしまうかもしれない。
かつて私は術式に囚われずに生きなさいと言った。次の言葉はそれをうち壊してしまう。
『君にはその素質も度量も持ってる。高専にはあの五条悟も帰ってくる。君は、文ちゃんは、私を越える呪術師になれる。』
じっと黙って私の話を聞いてた文ちゃんが私の肩を押して、体を離した。
文｢私、強くなる。呪術師になってA姉様も守れるくらい、ここにいる人たち全員を守れるくらい強くなる。だからA姉様は安心して五条さんとイチャイチャしてきて！！｣
『いっ！？どこでそんな言葉覚えてきたの！』
．
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華渚(プロフ) - もも汰さん» めっちゃ褒めてくれるじゃないですか！！ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年11月28日 8時) (
レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
もも汰(プロフ) - 最初から読んでいますがやっぱり面白いです……！！感動する所や笑える所、考えさせられる事がたくさんあるので最近はずっとこの小説読んでいます笑 続編でも更新頑張ってください！ (2020年11月28日 7時) (レス) id: 4ac9f60d16 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 鈴さん» 話の量多いですよね、私文章を纏める力がなくてダラダラ書いてしまうんです。ごめんなさい。全部読んで頂けて嬉しい限りです！更新頑張ります！ (2020年11月25日 0時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - や、やっと、やっと追いついた!!今ようやく最新話です← ハマったの最近なんですが、もう読むの楽しいです！更新、ゆっくり待ってます。 (2020年11月24日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます！今からイチャイチャターンなのでいっぱいニヤニヤして貰えるように頑張ります！ (2020年11月24日 3時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華渚
| 作成日時：2020年11月18日 21時
