ぬらりひょんの孫娘、お姫様（２） ページ4
照らされる男女の姿。それは美しくも哀しさが漂っていた。
『ああ、貴方様の胸に飛び込んでしまいたい・・・。』
『・・・許されるはずがない。』
『・・・それでも、願ってしまうのです。』
そっと近づく二人。
『・・・自由になりたい。』
『・・・飛んでいきたい。』
『『貴方と・・・。』』
「カーーットオ!!いいよ〜！美しい！」
「「「はあん、幸せ・・・。」」」
響き渡る声。ステージの上には美華と竜二がいた。
「気合入っているわね。」
「・・・台詞がクセえ。」
「・・・竜二、僕よりマシだよ。何で僕は女房役なのさ・・・！」
劇の練習中。女子が気合の入った脚本を作り、リハーサルをしていた。本番は明日。
その脚本というのが、平安時代の貴族たちの身分違いの切ない恋物語である。
そこに総監督がやってきた。
演技はなんの問題もない。なにせ竜二は嘘をつき、言葉で相手を操るやり方で妖怪を滅している。
美華は満足そうにうなずき、
「それじゃ、今日は私たち、先に帰るね。明日はお願い。」
「じゃあ。」
「・・・明日。」
美華たちは先に帰っていった。
＊＊＊＊
夕方、花開院家。大広間。
「ほお、それでは明日は劇の発表会なのか。」
「ええ。姫役を預かっているので、失敗できません。」
「美華ちゃん、お姫様なの？相手は？」
モグモグと夕飯を食べていた竜二、秋房の手が止まる。美華は変わらず山盛りの米をかきこんでいるが。
そこに、ゆらが竜二の顔を覗き込み、
「？なんで竜二兄ちゃん顔赤いのん？明日見に行くでー、美華姉ちゃんもおるし。」
「・・・馬鹿ゆら。」
「竜二が相手役だからね、ゆらちゃん。」
「・・・似合わへん。秋房義兄ちゃんのほうがええんちゃう？」
「・・・ゆら、あとで気をつけるんだな。」
ニコニコと笑う木葉と二十八代目はどうやら行く気満々の様子で竜二と秋房がうなだれていた。
夜、美華は自室で首無にメールを送っていた。
hrom 美華
hor 首無
タイトル 高校に入る前に帰る。
本件 高校はこっちにするけど、その前に一度そっちに行くわ。
・・・変わりはない？ごめん、巻き込んで。
カタッ
ふうと溜息をつく美華。
その顔は月に照らされ、物憂げだった。
「・・・悲恋、か。」
あの方と『私』は、
幸せだったのにね。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
あ、女房とは貴族の世話役みたいなもんです。
ぬらりひょんの孫娘、お姫様（３）→←ぬらりひょんの孫娘、お姫様。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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宵華 - 今のはPC様だお (2017年2月24日 16時) (
レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - スマホgetしたからログインしたお（＾＾＊） (2017年2月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» ド、ドンマイうん無理って言われたら泣きたくなるよね…((焦 (2016年7月24日 16時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
宵華 - 刹那さん» 父のパソコンだから、無理、って言われた・・・(泣)更新したよ・・・。夢主出てこなさすぎで焦ったよ。 (2016年7月24日 16時) (レス) id: 2d7cf65dcd (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 宵華さん» えっ?いいの?ならそうさせて貰うね!そっかでも私家族に内緒でやってるけど… (2016年7月19日 20時) (レス) id: bac1ec816a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宵華 | 作成日時：2016年4月17日 17時
