一太刀 とある役人への電話 ページ34
「ゆ゛る゛じでぐれ゛ーー！」
パソコンモニターごしに、泣き叫び、赦しをこう男。その顔は涙と鼻水でグジュクジュになっており、赤紫色に腫れ上がっている。
何故この男がこうなったのかというと。今日の午後四時半に遡る。ボク・姫野と相棒の、ブラック出身の闇堕ちした瞳の紅い江雪と共に、電話があった本丸へと乗り込んだ。
江雪の闇堕ちの事はご心配なく。石切丸と太郎太刀、ボクを含めた合わせて三十二人で儀式を行い、ボクの霊力によって止めた。止めた、と言っても完全ではないから、後遺症として江雪の瞳は紅い。
本丸に乗り込むと、快く(闇堕ちした姿の江雪にビビりながら)審神者の元へと案内してくれた。で、あっけなく捕縛。両手を縛って、男審神者を庭に転がす。男審神者の周りには刀剣達が取り囲んでいる。これはボクだけがやっているのだが、必ず刀剣達に審神者を殴りたいかどうか聞くのだ。
「審神者を殴りたいヤツ、挙手ー」
刀剣達が驚愕の表情を浮かべる。それもそうだ、審神者を殴りたいかどうか尋ねる役人など、世界広しと言えどボクだけだろう。うろたえる中、二人だけが素早く手をあげた。
「本当に、殴ってもいいのですか？」
「もちのろん。男に二言はなっしんぐ」
「・・・では、遠慮なく」
左文字兄弟は「小夜の仇」と言いながら、左右から見事な息のあったダブルパンチを決めた。男士達は左文字兄弟に続いて次々と殴っていった。いよいよ最後の一期一振の番になった時には、審神者の顔はパンパンに腫れ上がっていた。一期一振は審神者の胸倉を掴み、一発殴るごとに折れた弟の名前を叫びながら、殴った。一期一振は計五発殴った。
彼等は自分と同じようにくるんでいるであろう゛自分゛を助けるために、ボクに手をかしてくれるそうだ。
気絶した男審神者の服の襟を江雪は掴み、ボクと一緒に歩きだす。ズルズルとひきづられている審神者は無視。本丸へと繋いだゲートを潜れば、肌にまとわりつくジメっとした空気、七日間しか生きられない虫の鳴き声。
ボクが本部をでたときは、景趣は春だったはずだが。ボクが出て行った短い間に変えられたようだ。頬を伝う汗を手の甲で拭いとり、ボクから見てむかって左側にある本丸、仲間内では三の丸と呼ばれている自分の本丸へと向かった。
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新選組(プロフ) - 繭姫さん» 指摘していただき、ありがとうございます(*^^*) (2017年1月9日 6時) (
レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
繭姫(プロフ) - 設定の養父の平仮名の名前のとこ、(あきひろ)だと思いますよ。横から失礼しました。 (2017年1月8日 15時) (レス) id: 2b2cd99b08 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 鏡燐さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。間違いを指摘していただきありがとうございます。これからも間違いや脱字等などございましたら、ご指摘お願いします (2016年7月19日 15時) (レス) id: 99972413c8 (このIDを非表示/違反報告)
鏡燐(プロフ) - あの、４ページの薬研の時間２０分ですよ３０分ですと、厚か、平野になりますよ！更新頑張って下さい (2016年7月10日 6時) (レス) id: d132965d79 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 風月 羽鶴さん» 二日目、ですと？！ (2016年4月11日 23時) (レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新選組 | 作成日時：2015年9月20日 17時
