第三百二十夜 重大発表 ページ45
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…次の日。
私はシンドバッド様に呼ばれ、白羊塔で毎朝行われる衆議に参加しようとしていた。
シンドバッド様の話によると、ゼイン様の政務官就任の報告を皆様に伝えるらしい。
白羊塔に到着し、中に入ろうとした途端、私はジャーファル様に腕を掴まれ、腕を引き寄せられた。
体がぐらりと傾き、思わず体制を立て直す。
「ジャーファル様……」
「黙って着いてきなさい」
「あ…」
再び腕を引かれ、ジャーファル様は歩きだす。
つかつかと音を立てながら歩くジャーファル様の顔には、少し怒りの色が滲んでいた。
「あの、私、何か……」
「黙って着いてきなさいと言ったでしょう」
「……っ」
いつもは"痛くない"のに、何故かジャーファル様の冷めた言葉が心に刺さる。
どうしてでしょう。
いつもは痛くないのに。
"痛い"なんて、思ってはいけないのに。
ぼーっとそんなことを考えていると、ジャーファル様が足を止める。
ぼーっとしていたせいか、私は思いきりジャーファル様の背中に激突してしまった。
「あの、ジャーファルさ……ま………」
背中から顔を離し、私は顔を上げる。
しかし、私の目に飛び込んできたのはジャーファル様の冷めたお顔と、沢山の人の顔、顔、顔。
全員が全員官服を着込んでおり、ここは衆議をする大広間だということが察せれる。
そして、カーフィア様とゼイン様、シンドバッド様の姿もあり、今現在進行形で衆議が行われていたことも察せられた。
シンドバッド様は私の姿を見ると、こちらに向かって微笑み、皆様の前に立った。
「では、衆議の最後に重大発表だ」
重大、発表……。
「一体何なんでしょう」と頭を働かせていると、シンドバッド様に刹那、肩を引き寄せられた。
広間がざわつき、少しの悲鳴も聞こえた。
私は少し顔をあげ、シンドバッド様の顔を見、口を開く。
「あ、あの……シンドバッドさ……」
「先程、ユユが政務官をやめ、ゼインが新たな政務官に就任すると発表した」
シンドバッド様はそう言うと、一瞬だけ私の方を見た。
「……それで、気になるユユの処分だが……
…━━━ユユには、ジャーファルの補佐官をしてもらう！！」
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ロータス蓮(プロフ) - 突然失礼します。作者様は私を悶えさせながら泣かせる天才か何かですか…？好きです (2021年6月30日 14時) (
レス) id: f03dadf55f (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» いえ！こちらこそいつも素敵なお話をありがとうございます！ (2016年3月13日 8時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» 全然大丈夫です！素敵なイラストありがとうございます！ (2016年3月13日 7時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» 構いませんよ！描くと言ってから日数があまりにも空いてしまい本当に申し訳ありませんでした！(;＞人＜;) (2016年3月13日 0時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» ありがとうございます！絵を載せてもよろしいでしょうか……？ (2016年3月12日 18時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
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