第二百八十三夜 考察 ページ4
〜Noside〜
「……シンドバッド様、どうなさいますか」
右手に包帯を巻いたユユがシンドバッドに問う。
今ユユたちがいるのは王宮の地下牢だ。
一応念のため、カオンを地下牢に入れておくことにしたのだ。
今地下牢にいるのはシンドバッド、ジャーファル、ユユ……そして、檻の中で横たわるカオンだけだ。
「シン、彼女は仮にもユユの命を奪おうとした暗殺者です。適切な処置を施さなければいけません」
「あぁ、分かってる……
………その前にユユ。一つ、聞いていいか？」
「……はい」
シンドバッドの言葉にユユは反応する。
「カーフィア……いや、カオンか？……カオンは、ユユが前、ラリに俺たちの出会いを話していたときに出てきた、"殺されたカオン"でいいんだよな？」
「……ええ、そのはずです」
ユユはそう言いながら、シンドバッドを暗殺する前の組織を倒す自分を思い出す。
その時ユユは、確かにカオンの首を跳ねていた。
即死は確定。
生きてるなんて"あり得ない"。
「………━━じゃあ、なんで生きてるんだ？」
「…私にも分かりかねます。
しかし、今こうしてカオン様は生きています」
「(これは本人に聞く必要があるな……)」
シンドバッドは顎に手をあてながらそう思った。
そして次に、シンドバッドはカオンがユユを暗殺しようとした理由を考察し始めた。
「(彼女はとても有能だ。それと共に有能な魔導士で、手離すのは惜しい……。外交長官代理もしっかりとやれている……なのに何故、ユユを殺そうとしたんだ？父親を殺された復讐？
……違う。もしそうなら、一年半前にそうしているはずだ。それに何故、カオンはユユを殺す前にジャーファルの前に現れ、犯行声明じみたことをしたんだ？確か暗殺者は誰にも知られずに目標を殺すのが仕事のはず……。
もしかしたら……━━
━━━━……ふむ。
そうなれば、カオンのことを知る必要があるな)
………ユユ、ちょっといいか？」
シンドバッドは顔を上げ、ユユを見る。
ユユもその声に気付き、シンドバッドと目を合わせる。
「昔のカオンとユユの関係を聞かせてくれないか？
……━━━それと、話したいことがある」
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ロータス蓮(プロフ) - 突然失礼します。作者様は私を悶えさせながら泣かせる天才か何かですか…？好きです (2021年6月30日 14時) (
レス) id: f03dadf55f (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» いえ！こちらこそいつも素敵なお話をありがとうございます！ (2016年3月13日 8時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» 全然大丈夫です！素敵なイラストありがとうございます！ (2016年3月13日 7時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» 構いませんよ！描くと言ってから日数があまりにも空いてしまい本当に申し訳ありませんでした！(;＞人＜;) (2016年3月13日 0時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» ありがとうございます！絵を載せてもよろしいでしょうか……？ (2016年3月12日 18時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
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