潔癖執事とお嬢様【チョロ松】

執事が二十三人 ページ25

「後、落とし穴に落とされたりとか！！」
「だから…その話はもう……」


チョロ松を馬鹿にし始めて既に30分経った。

いやはや、面白い。


ゴロゴロと笑い転げていると、ふ、とチョロ松が微笑んだのが見え、不思議に思ってチョロ松の顔をジッと見つめる。


「まぁ、私はお嬢様が楽しそうで何よりですよ」
「最近六つ子のイケメンスキルが上がって来てる気がするのね。気のせいかしら」
「まずイケメンスキルってなんですか？」


いや、私にもわかんないけどさ。

少女漫画かしてあげよっか？などと意味のない会話をする。
いりません、とキッパリ断られてしまったが、なかなか面白い話なのになー…とチラチラ見ながら言うと、わかりましたよ……と鑑賞会が始まった。


「……なんですか、この…俺様系？って」
「あー…王道少女漫画のヒーローの一人。ヒロインと険悪な雰囲気になることが多い」
「なんですかそれ…」


女性は大事にするものですよ？と読みながら言うチョロ松。

待って、笑えるんだけど。
チョロ松が…あのチョロ松が少女漫画読んでるんだけど…。


チョロ松を写して面白いよ〜！とおそ松に送ると、なにそれ楽しそう、とすぐさま返信が返ってくる。

暇人か？


「次はこれ！なんと、身長差50cm」
「私とお嬢様は大体20cmですね」
「私168cm、貴方189cm…21cmじゃないの！！なんか余裕が感じられてウザい！」


そんなこと言われても…と困った顔をするチョロ松。

それにしても無駄に背が高いから困ってしまう。
なにかと不便なのだ。馬鹿にするときとか。


「縮め！」
「無理言わないでください！」
「縮めったら縮めー！！」


ギュウギュウとチョロ松の頭を押さえつける。

あぁあぁあ汚れたぁあぁああぁあ！！！！と悲痛な叫び声をあげるチョロ松。
なんなんだ、失礼じゃないか、玉のレディに向かって。


「大体背なんてどう頑張っても縮みませんよ！全く、本当にお嬢様は…」
「あら失礼ね。メイド長のお祖母様は現役時代より3cmも背が低くなったって言ってたわ」
「それは老化現象ですね」


……えっ。
人って歳とったら縮むの……？

そんな悲しいことがあって良いんだろうか。

静かになった私を訝しげに見ながら、チョロ松は寝ますよ、と枕元の小さなスタンドを消した。

私にとって、自慢といえばこの運動神経に女にしては高い背丈だったのだが、それが歳をとるにつれ無くなる。体力も無くなる。

一体私にはなにが残るのだろう。

その日の夢は、悪夢だったと言う。

執事が二十四人→←執事が二十二人

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す