4:校内散策�� ページ5
パラ、パラパラ
雨だ。急な雨。4月の桜が咲きほこる暖かな陽気の中、パラパラと音を立てて降り出した雨は、次第に激しさを増していった
『・・・・』
雨の中、空を見上げながら目を瞑る
雨の音に混じって、遠くから生徒の声が聞こえる
ユニット活動や部活の練習をしていた生徒が雨から逃れるために走ったり、片付けたりする音が聞こえる
雨は冷たくて、暖かく感じていた気温も急に冷え始め、体温も下がる
寒い
でも、雨宿りする気力はない。だんだん頭が痛くなってきた
(私って………本当に馬鹿だなぁ)
雨に打たれながら記憶を辿る
いちばん古い記憶は、笑ってる私と最愛の親友
でもその次に思い出せるのは、喋れない私とそれを見つめる最愛の親友
いつも一緒だったのに……どうして？
そんなことを考えても仕方がない。
雨に打たれていると、本当に具合が悪くなってきて、体がふらつく
雨で足が滑り、気づいたら空を舞っていた
あっ、私屋上から落ちたんだ……
気づいた時にはもう遅い
(本当に馬鹿だ。私、このまま死ぬの？)
そう思って目を瞑る
でも、いつまで経っても衝撃はなく、ただ、右腕を引っ張られる感触がある
そっと目を開くと、そこには男の人がいた
大神:｢ぐぬぬっ、おりゃぁぁ！！！｣
！！！！
あっという間に私を屋上に引き上げた
大神:｢ったく！馬鹿かテメェ！！危うく死ぬところだったぞ！！｣
目の前の男の人は息を切らしながら私の前に来てしゃがみ込んだ
大神:｢怪我………ねぇか？｣
その声が先程までの怒鳴り声とは似ても似つかない、優しい声だったから驚いてしまう
『・・・・』ポロ、ポロポロッ
大神:｢う、うわっ、おい！泣くな！泣くな！｣
私はその言葉を聞いて意識を手放した
嬉しさと安心で涙を流しながら気を失った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大神晃牙side
吸血鬼野郎がウザくて屋上に来た。
でも、雨が降ってて、屋上にでるには強すぎる雨だった
｢チッ、クソが！なんで雨降ってんだよ！｣
屋上を見渡すと、そこにはこんなに強い雨の中、1人佇む女がいた
入学式でぶつかった女だ
馬鹿か？アイツ……風邪ひきてぇのか？
そう思った瞬間、足を滑らせて転落しそうになった
俺は躊躇いもなく駆け出した
俺も、落ちてたかもしんねぇのに……
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さぁ - 私は大神晃牙が最推しなので凄く楽しみながら読んでました...！体育館倉庫のところとかもうね、うん← 本当にお疲れ様でした！新作楽しみにしてます！ (2021年6月3日 18時) (
レス) id: fd66046518 (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - 凄い好きです！更新お待ちしております┏○ﾍﾟｺｯ (2021年3月10日 22時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クテシフォンらるるん | 作成日時：2021年3月8日 14時
