【NARUTO×結界師】守りたい命の分だけ強くなってやるさ。【映画編 - 3】 (ページ6)

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第8話ページ6

その日の夕方。

やはり暇だったので

里内を散歩していると、

ちょうど非番だったらしいテンゾウと

ばったり鉢合わせた。

何ヶ月ぶりだと再会を喜べば、

君はいつ見ても変わらないね、と

笑われる。

テンゾウ「A、空見て」

そんな彼の言葉に、

反射的に空を見上げた。

テンゾウ「なんだろう、あれ」

A「......」

いつしか灰色に染まり切っていた空には、

見覚えのない人型の幻影が

大きく浮かんでいた。

？「我が名は木の葉隠れの里の忍、ヒルコ」

テンゾウ「ヒルコ......！？」

A「誰さ」

テンゾウ「聞いたことがある。

確か伝説の三忍と同期の忍で、いろいろあって里を抜けたと。

だが、子どもの容姿のはずがない。綱手様でさえも若さは置いて、容姿は大人なんだし」

というより、

容姿を若い頃のままにしておけるのは、

五代目である綱手姉さんだけではなかったのか。

ヒルコ「我の鬼芽羅(きめら)の術により、四大忍里の血継限界の忍術は、すでに我が物になった。

5番目の血継限界を手に入れたとき、我は無敵。不死身の完全忍者となる。

その力を持って、第四次忍界大戦を起こし、すべてを支配する」

それだけを言い残して、

ヒルコの幻影は消え、

空は再び青色に変わった。

それにしても、

鬼芽羅の術？

初めて聞いた術名だ。

ピー、ヒョロロロロ。

A「テンゾウ、ちょっと行ってくるよ」

空を見上げ、

収集命令が出されたことを悟らせる。

テンゾウ「あぁ、いってらっしゃい」

A「ん」

足に力を入れ、

近くの屋根に跳び乗る。

そして飛雷神を発動させた。