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駿佑side
西「駿！！」
お母さんの声が、遠くから聞こえた
『はよ、殺してや…』
絶望的な、絞り出すように言ったんじゃなくて
必死に、必死に、僕を呼び戻そうとする声。
おっちょこちょいで、でも優しさで溢れたその声が、大好きだった
…聞きたくなかった
殺す、だなんて、
死んだら、もう動かへんの
仲良しだったワンちゃんは、もう二度と一緒に走ってはくれない
木の上で綺麗に鳴いていた小鳥たちは、大雨でその巣と一緒に地面に落ちてた
…もう二度と、ケントと会えなくなる
そんなの、耐えきれへんの
速く、行かなきゃ。
早く、ケントを連れて遠くに。
また、もつれそうになる足に嫌気がさす
後ろから、僕を呼ぶ声が聞こえる
…大丈夫、同じ失敗はせぇへんねん
僕はそこらでいちばん太い木によじ登った
途中でスカートが枝にかかって破れた
リ「駿佑ー！どこやー！！」
正「あいつどんだけ足速いねん！？」
平「もう足音もないね…ただでさえ真っ暗でなにも見えないのに」
…3人は走り去っていった
リチャとお父さんと違って紫耀さんだけが息があがってなかった
そう言えば恭平が言ってたな、紫耀さん町のマラソン大会で優勝したって←
夜の冷気のせいか、自分が思っていたより冷静だった
道「…疲れた」
ずっと引きこもってた代償やな
ベッドにおる間な、ずっとケントのこと考えてたんよ。
足、速かったなぁとか
どうやって木に登ってんねやろ、とか
…会いたいなぁって
ケントのとこに沢山通ったから、道は覚えてる
森の中のことにも慣れた
ただ、ちょっと暗いけど、大丈夫
今夜は、月が綺麗だから
きっとすぐに君に追いつくよ
僕が、ケントを守るから
だから、
道「…会わせて下さい」
またひとつ涙を零しながら
月に願った
最近は泣いてばかりだから、
お願い、花束でまた笑わせてよ
お父さんたちの声が聞こえなくなってから木を降りて、茂みを早足で通った
足音を立てないように、
気配を殺すように、
何もかもが夜の闇に紛れるように
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雪(プロフ) - つむ(^p^)**さん» ２年越しにありがとうございます！みちながって、やっぱいいんですよね…みちながバンザイ！！ (2022年4月14日 0時) (
レス) id: af20db7013 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(^p^)**(プロフ) - 2年越しのコメント失礼します。みちながを漁っていたらとんでもない神作品を見つけてしましました…。生まれ変わっても愛し合う2人がほんとに天最高です…🥲💞きょへの一途な姿もとても良かったです！素敵な作品をありがとうございました！！ (2022年4月7日 16時) (レス) id: dc37b157ec (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ちゃおちゃんさん» ありがとうございます…みちながよ永遠であれ (2020年12月25日 16時) (レス) id: af20db7013 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃおちゃん(プロフ) - ポロポロ泣きながら、最後まで読みました......みっちーが思い出してくれて良かった(T_T) (2020年12月24日 2時) (レス) id: 4b87ca8bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ひまひま(プロフ) - 素敵な曲でした！ゆっくり雪さんのペースで投稿まってます。 (2020年4月23日 21時) (レス) id: 60918cfcaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作成日時：2020年4月22日 16時
