桔梗の鬼

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:12,292 hit

鱗滝は困惑した。

微弱ながら感じた鬼の気配と匂いを追って向かった先にいたのは、近くにある山村の子供たちと手を取りながら歩く巫女の服を着た1人の女。子供達を襲うのかと身構えたが女はそんな事をすることなく、子供達を家まで全員送り届けた。

子供達は女と別れる際に口々に「また遊んでね！」と言うではないか。意味が分からない。

「おい」

声を掛けられた女は鱗滝へと向く。
女の姿を見て益々、鱗滝は困惑しながらも息を呑んだ。女はとても綺麗な見目をしており、何より鬼特有の狂気染みた気配がしない。人を喰らった鬼の匂いもしない。だが鬼の気配がする。それに鬼が苦手とする藤の花の匂いもする。

鱗滝は困惑しながらも、女へと尋ねる。

「お前、なんなんだ…？」

女は一言。隠すことなく言い放った。

「鬼だよ、紛う事なき」

鱗滝は今度こそ困惑した。

#鬼滅の刃#救済予定有
#単行本のみの理解しかない
#落ちは未定(沢山、フラグ立つ予定)
#亀更新
#リクエスト等は気分次第執筆状態：連載中