1322話 ページ22
✩
｢そこの兄ちゃんもう一杯！｣
｢飲みすぎじゃないですか？｣
｢食べ放題なんだからもっと食え！勿体ない星人のハニー♪｣
確かにそうだけど、勿体ない星人って…
私なりに元を取ってるつもりなんだけどな
でも夜にお肉を食べ過ぎちゃうのって良くないし、悩ましい…
｢そういえば、今度の結婚式サプライズって…ちょ、ちょっと！｣
｢ほらこっちも焼けてるぞ！自分で食わねェならお兄さんが手伝ってやるよ…♪｣
｢あっつ！！やめてくださいこの酔っ払い！｣
｢きゃははっ♪｣
あ〜んされた訳じゃなくて、出来たてほやほやのお肉が手に当たった
くそう、タレに浸かってるし食べないとだよね…
｢ストップストップ！！そんなに食べれませんから！｣
｢もっと食わなきゃ身長伸びねェぞ。成長して自分からダーリンにキスできるようになってやれよ｣
｢むぐっ…げほっ！ごほっ！｣
唐突すぎてつい噎せてしまった
これ完全に酔ってるな…
｢当て馬役でも何でもやってやるから、幸せな家庭でも築いてやりゃ良いっしょ…♪｣
｢競馬だけに、当て馬ですか？｣
｢おぉ、よく分かったな！ハニーの父ちゃんと喋ってると移っちまうんだよなァ｣
｢お父さんダジャレ好きですからね…｣
中身のない話ばっかりしちゃった
でもまぁ、奢ってもらったのに仕事の話を持ち出すのも野暮ってもんかな
…燐音さん、寝てない？
｢ぐぅ〜♪｣
｢えっ、燐音さん？嘘ですよね｣
｢すぅ…すぅ…♪｣
｢あの〜…お客さま、そろそろ食べ放題終了のお時間なんですけど｣
｢え゛｣
こ、こいつやりやがった…！！！←
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年4月5日 0時
