二人の間 ページ49
精神の消耗は時として身体の波長を狂わせる。
それは簡単に言うと、寿命を縮めている様な状態でもあった。
人には誰にでも“霊力”と言うものを持つ。
宿っている霊力の量は個人によって違うが、霊能力者は常人に比べて膨大な霊力を持つ。
霊力を使うには精神を削り、精神を削れば霊力を消費してしまう。
それ故、霊力が戻るまでAは酷く体調を崩す事が暫しあった。
池田屋事件、次の日の千里眼の使用回数。
その日から数日経った今でも、Aの体調が戻る兆しがなかった。
千鶴「あの、ここ数日体調が優れない様ですが大丈夫ですか？
よければ、滋養にいい食事を作りますが・・」
部屋に夕飯を運びに来た千鶴が気遣う様に問いかける。
夕飯に並ぶ玄米、味噌汁、煮物、小魚は決して病人が食べやすい食事ではなかった。
Aは千鶴が運んできた食事を一瞥して首を振る。
貴女「ううん、大丈夫。
すぐ良くなるから。」
千鶴「でも・・」
蒼白な顔で微笑みかけるが、その笑みにいつもの説得力はない。
尚も食い下がらない千鶴が、ズイッ、と彼に近づいた刹那、
？？「いいって言ってるんだから、放っておきなよ。」
と、軽い口調とともに、千鶴の身体が浮き上がった。
千鶴「きゃ！？」
声の主の者に抱き上げられて、驚愕から千鶴は手足をバタつかせた。
その人物を見上げた直後、鋭い眼光とぶつかり合う。
貴女「君は部屋で大人しくしてるもんだと思ってたよ、沖田君。」
千鶴を抱えながら立っていたのは、池田屋で負傷した沖田だった。
剣士にしては細身の四肢は、暫く療養していた為に更に細い印象を受けた。
沖田「寝てたのに、君達が煩いから起きてきたんだよ。
あ〜あ、土方さんに怒られたら君達のせいだね。」
千鶴「えぇ！？」
本気にしてしまう千鶴は空中に浮きながら悲嘆した。
Aはヨロヨロと立ち上がり、沖田から千鶴を取り返すと、再び微笑みかけた。
貴女「千鶴ちゃん、やっぱり滋養にいいもの作って来てもらっていい？」
千鶴「え・・、あ、はい！」
嬉しそうに大きく頷いた千鶴はバタバタと小走りで出て行ってしまった。
しん、と静まり返った狭い部屋に残された彼等は、暫し対峙する。
先に口を開いたのは、沖田だった。
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岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞いえ、そう質問してくださると私も勉強になります！ありがとうございます！ (2015年3月28日 17時) (
レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 岬鬼さん» いえ、こちらこそ間違えてすみません！！(>_<) (2015年3月28日 9時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞はじめまして、コメントありがとうございます。 いえ、主人公は女の子になります。男装している設定なんですが、わかりにくくて申し訳ありません！ (2015年3月28日 5時) (レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 質問なんですが、夢主は男ですよね？ (2015年3月28日 0時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - ☆晴華☆さん» ☆晴華☆＞それと、映画があんまり好きじゃないかな汗 大音量で聞くのがちょっと苦手(~_~;) (2013年8月24日 7時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
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