歪な笑み ページ34
夜陰に沈んだ町並みは月の光に彩られ、薄っすらと夜道を照らした。
そこへ忍び寄るように幾つもの足音が木霊して土埃が舞い上がる。
池田屋に到着した近藤達は遠目から池田屋に集っている長州の浪士の動きを見張った。
沖田「こっちが当たりみたいですね。」
潜めた声だが、どこか高揚している声音で沖田が囁く。
険しい顔で近藤は頷くと、
近藤「暫く、ここで待機しよう。
いずれ、所司代の方が来てくれるはずだ。」
と、なんの疑いのない野趣で再度頷いた。
Aはと言うと、最後尾で掌に収まる程度の人型の紙を隠していた。
その人型の紙の心臓部を武器用の針で刺して、濃紺に染まった夜空に向けて投げ放つ。
針は僅かに月を反射させ、池田屋の二階の部屋に吸い込まれていった。
幸い、誰もAが針を投げた事に気づいていないらしい。
ホッ、と安堵して彼は背後から近藤を見つめた。
貴女「最初に言いました。
私が“傭兵”と言う事を忘れるな、と・・」
心臓部を刺された人型の紙に長州の者は気づいたのだろう。
分かりやすくバタバタと動き出し、騒ぎ声が一転して恫喝に変わった。
藤堂「なんだ？
長州の奴等、なんか動きが変わったよな？」
沖田「どうします？
見す見す逃しちゃったら惨めですよ。」
やはり、動きが変わったのは沖田等も気づいたらしい。
せっかく信号を送ったのに、台無しにした長州の浪士に彼は小さく舌打ちを打った。
近藤は難しい表情をしながら、
近藤「やむおえん。」
と、決意を宿した双眸を隊士達に向けた。
近藤「行くぞ！！」
その途端、沖田だけでなく、藤堂や永倉までもが歪な笑みを作った。
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岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞いえ、そう質問してくださると私も勉強になります！ありがとうございます！ (2015年3月28日 17時) (
レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 岬鬼さん» いえ、こちらこそ間違えてすみません！！(>_<) (2015年3月28日 9時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞はじめまして、コメントありがとうございます。 いえ、主人公は女の子になります。男装している設定なんですが、わかりにくくて申し訳ありません！ (2015年3月28日 5時) (レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 質問なんですが、夢主は男ですよね？ (2015年3月28日 0時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - ☆晴華☆さん» ☆晴華☆＞それと、映画があんまり好きじゃないかな汗 大音量で聞くのがちょっと苦手(~_~;) (2013年8月24日 7時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
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