救いの両手29 ページ6
___ふわり。或る路地裏に一陣の風が吹いた。
『本当に御見事ですね、探偵社の御二方』
「………矢っ張りね。で、探偵社に何の用?粗方内部捜査って処だろうけど。停戦協定は如何したのさ」
本っ当に凄い、この人。
『貴方の考え通りです。まぁバレてしまったのでもうさようならですが』
あくまで、淡々と。冷静に。
「…………………君、若しかして」
『もう用は無いので、これで失礼しますね』
「…………」
『異能力猖召鵑誓こΔ傍澆い領昭蠅鬮瓠
ふわりと風が私を包んだ。
その時見えた乱歩さんの顔は、少し、ほんの少しだけ、無表情だけど、微笑んでる気がした。
「っ乱歩さん、いいンですか?!」
「………」
「乱歩さん?」
二人に背を向けて私は、路地裏の足場を上手く使って民家の屋根に上がった。
猫耳だから厭でも聴こえる。
「…………………三回目はサービスして駄菓子分けてあげる」
『にゃーお』
私は駆け出した、自分の拠点に。
私は駆け出した、私の帰る場所に。
喉の渇きに気付かない振りをして。
暫く駆けて、見付けたのは見慣れた帽子と癖の強い茶髪。
『にゃーお《中原さん!》』
中原さんは猫の鳴き声に気が付いたらしく、背後を振り返った。
「Aか?」
『にゃっ《はい》』
「その様子じゃ、今日一日しかもたなかったか。まァ手前にしちゃよく遣った。………帰るぞ」
ふわりと吹いた風で中原さんの外套と髪が揺れた。
「おかえり」
『ただいまです、中原さん』
______
ただ単に乱歩さんと絡ませたかっただけ((
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藍 - 更新読みましたー女子キャラの会話に和みましたー次の更新も楽しみにしてますー (2016年12月11日 0時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
キジトラ(プロフ) - 藍さん» 毎度見ていただいて、ありがとうございます(o^−^o)頑張りますね*\(^o^)/* (2016年12月10日 20時) (レス) id: 7a1a6ed2e9 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新読みましたー銀ちゃんマジ可愛いですー本当待ってましたー中也さんの出番はまだですかー?まぁいつでも良いのでー更新頑張ってくださいー待ってますー (2016年12月9日 18時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新読みましたー女子会可愛いですーでもーミーの個人的にはー銀ちゃんが好きですー中也さんの活躍楽しみにしてますー更新頑張ってくださいー (2016年12月2日 3時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
翟虎猫(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます(*^^*)もっとかっこよく書けたら良かったんですけどね………(´ヮ`;)更新頑張ります! (2016年11月20日 21時) (レス) id: 7a1a6ed2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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