【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が60こ ページ13

.


それに私は、このお弁当を食べた後更にメロンパンやクリームパンなど食べてしまう。
食べてもそんなに太らない体質なんだけど、女の子なのにそんなに食べるの……？みたいな視線を周りから向けられて、恥ずかしかった事も結構ある。



だから、そんな私のお昼ご飯時など赤司君にとってはからかい放題で。



「よく食べるね、前から思っていたがAは食いしん坊すぎるというか、こんなにも色気より食い気という言葉が似合う子もそうそう居ないだろうね」

『……わ、悪かったね！女の子としての魅力が全く無くて！……でも良いもん、私にはアレン様が居るから、現実の男になど興味無しだから！』



こうなったらヤケだ。
はむはむとメロンパンを頬張る。
むしろ赤司君に見せ付けてやる。
じろっと睨み付けながら、クリームパンに手を伸ばす。



「……僕としては色気は無い方が助かるけどね」

『もぐもぐ……』

「……その方がAを狙うライバルも居なくなるし、」

『もぐ……ん？あ、何かまた私の悪口言ったでしょ？！』



ちょっと無視するだけでも、すぐ赤司君はぐちぐちと私の事を悪く言うんだから。



「……でも、美味しそうに頬張る女の子は可愛いと思うよ、……って聞いてないね」

『むぐむぐっ、私の事が気に食わないならはっきり嫌いって言えばいいのに！』

「……はぁ、」



何故か溜息をついた赤司君。
意味が分からなくて私がクリームパンを口に咥えたまま首を傾げると、顔を逸らされた。



ほんの少しだけ耳が赤い。
どうしたのか、暑いのかな？
変なのー。



『ねぇさつき』

「んー？」

『赤司君って、最近たまに変なリアクションする時あるよね、後訳分からない冗談言ってきたり、頭打ったのかな』

「え、……A……そ、そっか、Aはピュアで鈍感だもんね……」

『？』

「って事は多分、何で今日突然屋上で食べようなんて誘ったかも分かってないよね……」

『え、気分じゃないの？理由あるの？』

「……う、うーん……ひ、秘密！」



バスケ部レギュラーの親睦を深めようとかそんなんだと思ってた。
違うのかな。
さつきは聞いても教えてくれないし、何故かまた隣で赤司君が溜息をついてたけど、嫌な事でもあったのか。



その理由を私はまだ、1ミリたりとも分かっていなかった。




.

意地悪が61こ→←意地悪が59こ

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す