【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が59こ ページ12

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結局あの後から赤司君は、前までの赤司君に少しだけ戻ってしまった。
つまりは、また私の悪口を言うようになった……って事なんだけど。



私としては、その方が調子を狂わされなくて済むからまだマシだ。



教科書をパラパラ捲っている赤司君をちらりと盜み見ながら、黒板の文字を写した。
……そういえば最近、赤司君が女の子を連れてどっか人気の無い教室に入って行ったりする所を見なくなったな。



女遊びに飽きたんだろうか。
只の気分だと思うけど。
……それとも、前に少しだけ言ってた本当に好きな子が出来たから……？
いや、あの赤司君に限ってそれは無い。
今でも私は冗談だと思っている。



「Aー！屋上でご飯食べよ〜」

『……？あれ、いつも教室で食べてるじゃん』

「あー……えっとね、バスケ部でご飯食べる事になって！だから皆が気兼ねなく集まれる屋上でって事なんだけど……」

『昨日まで同じクラス同士、黒子君とさつきと私で食べてたのに随分急だね……』



何で？理由を聞く前に、さつきに背中を押されて屋上に向かわされた。
既に皆集まっている。
私は……



うげっ。何で私が赤司君の隣なの？



やだなぁ……なんて思いつつも、仕方無くお弁当を側に置いた。
あんまりお弁当は他の人に見せたくないんだけどな……。
部活中のお昼とかも、皆と食べる時は端っこに好んで私は行くから。



何でか、なんてそんなの決まってる。
だって私のお弁当は女の子が食べる平均的なお弁当の大きさの倍は大きくて、しかも……。



「お、Aっちキャラ弁なんスね！」



そう、毎回私のお弁当は何故かお兄ちゃんが作るから、お兄ちゃんの趣味でキャラ弁になってしまうのだ。
しかもクオリティは割と高い。
こってこてのキャラ弁。



そしてこれが見られたくない理由は



「おまっ、キャラ弁って！子供かよ！！！」

『うぐっ……！し、仕方無いじゃん！お兄ちゃんが作ったんだから……！』



子供だ子供だとバカにされるから。
私は普通で良いって言ってるのに、あのアホお兄ちゃんは毎回律儀に完璧なキャラ弁を作ってくる。



それを皆の前で食べる私の身にもなって欲しいものだった。


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