49話！ ページ8
〜日記〜
しかしそうと決まれば、
住処が欲しい
ここに居続けるために
「屋根か。家…というのはこの身一つでは…」
近くにあった岩に座って考える
出来る事なら避けてとおりたい所ではあるが
結局動かなくてはどうしようもないようだ
「やるしかないということか……」
「やるってなにをだい？」
そりゃあ家を建てることに決まっている
そんな事を考えたところで勢い良く岩から転げ落ちた
あの猫、戻ってきたのか？
慌てて顔を上げると
そこにあったのは猫ではない
人間の顔だった
そういやあの猫…
2人とか言ってたな…
「お前…覚悟はできているんだろうな」
「あ、驚かせちゃたかい？ごめんごめん、面白くってつい…」
「なにが面白いだ、ふざけるな！私は自分の居場所の作ろうと必死なのだ！何処かへ行け！」
「そっか〜居場所づくりか！なにか手伝うことはあるかい？」
なんなんだ？コイツは…
私、今何処かへいけと言ったよな？
「ん？何もなくてつまんなーい！て帰ったと思ったのに…まだいたの」
猫も来てなんかややこしい事になってきた
「まずその人間、馬鹿な事を言うなどうせ、なにか良からぬ事を企んでいるんだろ？とっとと消えろ」
「お〜、きっついお言葉」
「えぇ！？いや、そんなことないよ！いきなりそんなやましいことだなんて、とんでもない…」
「なんなの？コイツ、頭おかしいのか？」
「同意見だ」
「ってか、2人って知り合いじゃなかったんだ〜」
猫の方は1人で納得していた
そんなのほっといて男の方に話を戻す
「信用できん」
「じ、じゃあどうしたら信用してもられるんだい？」
「なんでもと言ったな…」
「え！？もちろんさ！信用してくれる気になったのかい？」
私は地面を指差した
「なんだい？地面なんて指差して」
「ここに家を建てろ」
男は笑顔のまま一瞬硬直する
「お〜！蛇様大胆〜！！」
一人はしゃいでる猫を見る
「お前もな」
そのとたん猫が動きを止める
「聞こえなかったか？ここに家を建てろ」
「「やるよ！」」
「そして建てたらすぐに消えろ」
「やるって！」
「……は？」
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作者名：ミジンコヒーロー | 作成日時：2014年5月4日 0時
