【あんスタ】夜行少女【逆先夏目】 (ページ3)

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1章　魔法使い( 1 ) ページ3

耳から流れる音楽に身を任せつつ、ついさっき店で買ったタピオカミルクティーを飲みながら夜の街を散策する。

口内で広がるミルクティーの味とタピオカの食感がたまらない。おいしい。

一人歩きながら街を眺めるのが私の趣味。
というかこれくらいしか娯楽がないのだ。

夜だから昼間に比べれば閉まっている店も多いし、それに夜に開いてる店なんて大抵たかが知れている。

私の年齢では入れないようなお店の方が多い、気もする。

飽きないのか、と言われるとこれが全然飽きたりしないもので。

その日によって街は違う顔を見せてくれる。
そんな街の表情を見るのも私は好き。

夜の街は危険も多いと思われているが、実際の所はそうでもない。

私は幸いそこまで目立つ様な身なりではないのでナンパとか受けたりする事はてんでない。
影が薄いのか、そうなのかは分からないけれど。

だから私はこうして悠々と一人で夜の街を見て回れる訳なのだが。

一人が寂しいなんて感覚は、等の昔に消え去っていた。

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ある程度街を散策し終えたので適当にベンチに腰掛けてはスマホを見遣る。

今の時刻は日付が変わってきっかり0時。まあまあ、調度良い所だろう。

予定だとかも私は何も入っていないので大抵散策が終われば家へ帰り、適当に過ごしている。

今日はなんとなくまだ街に居たい気分だったのでベンチから立ち上がったりはしなかった。

音楽は止めたりせず、片耳だけイヤホンを外して街の声を聞いてみる。…けれどやっぱり街は雑音で溢れ返っていてまともな音は返ってこない。残念。