Knightsだけのお嬢様。Final【あんスタ】

187 世界一の愛してる ページ37

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『Knightsの皆さん、そろそろ時間です
スタンバイお願いします』









裏方で働くあんず。

2年、唯一のプロデュース科。




私が居ないとき、何度か世話になったと言う。











Knightsの面々の顔は緊張気味。




その傍にいられないのがとても悔しかった。

かつて逃げた事を、酷く悔やんだ。









「…、」









握りしめた手が、突然覆われる。









「…わっ、」







「お姉さま」








目の前に、柔らかい笑顔。









「私だけを………いえ、これは我儘ですね
……ですがせめて、KnightsをKnightsだけを、ご覧になっていてくださいまし」









「…、司、」








「愛しております、お姉さま」








手の甲に落とされたキス。









「Aちゃん」









おっとりとした笑顔。


少し火照ったその表情。









「見ていてね

Aちゃんに一番見てもらえるように、頑張るから」









「…嵐」








「大好きよ、A」








頬に触れるだけの、優しいキス。







司と嵐が、揃ってステージに上がる。

耳が割れそうになるくらいの歓声。





入れ替わるようにして、凛月が私の前へ来る。









「A〜」








優しい笑顔。

そっと伸ばされた手が、頬に触れる。









「終わったら膝枕してよ

そんで、いいこいいこして？」







「凛月、」








「だぁい好き、A」








前髪を巻き上げて、軽く額にされたキス。



すれ違うように、今度は泉。









「…A」








僅かな笑顔。


辛さ。嬉しさ。楽しさ。全てが詰まった。









「…見てて、……俺達の星空」








「……泉」








「……Aが好きだよ」









優しく微笑んで、触れたか触れないか。

手のひらにキスした









ステージに上がる泉の背後から現れたレオ。









「A！」









太陽のような笑顔。


いつも、傍にいた。









「おれのKnightsは今日で終わる


でも、おれ達はこの思い出を一生忘れることはないから」







「レオ」









「大好きだA


愛してるっ」









手首にされた、本物の騎士のような。




全ての温もり。









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ステージでの割れるような歓声を聞いてから

一人、やたら身体中が熱かった。









涙が、自然とこぼれ落ちた。











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