さようなら ページ6
『･･･ん、朝･･･？』
カーテンの隙間から差し込む光に目が覚めた
まだ寝ぼけてるみたいで、目を細めながら辺りをキョロキョロとする
どうやらチョロ松はもう起きてるらしく、チョロ松がいた所には何故かおそ松がいる
『･･･よし、起きるか･･･』
よいしょ、とお婆ちゃんみたいな事を言って立ち上がる
否、立ち上がろうとした
グイッ
『わわわっ･･･！』
誰かに腕を引っ張られ、見事にその人の腕の中にダイブ
『ちょっ･･･、やめなさい！おそ松！』
そう、その誰かとはおそ松
おそ松は、私の言うことを聞かずにただただ私を抱き締める
お｢んー･･･姉ちゃんいい匂い｣
そう言ってまた抱き締める力を強くしてくる
『もー！お姉ちゃんをからかわないの！！』
そう言っておそ松に制裁を下す
お｢ぁいてっ｣
おそ松のおでこにデコピンをしてやった
『ほら、私起きるから。離して？』
お｢むぅー･･･俺もうちょい寝るもーん｣
そう言って渋々と私から手を離し、また布団を頭まで被った
全くもう、なんて呟いて少し笑う
こんなおそ松を見れるのも、もう後少ししかない
そう思うと、自然と気分も下がってきてしまう
そこでハッとして考えるのをやめた
そんなこと考えたって、私の残りの人生は変わらないんだから
私は、ようやく立ち上がってまだ子供みたいに寝ている皆を見渡す
布団を抱き締めて気持ちよさそうに眠るトド松
端の方で、静かに眠る一松
規則正しい寝息を立てているカラ松
さっきまで起きていたのに、あっという間に寝てしまっている子供みたいなおそ松
ぐーぐーといびきをかいてホントに子供みたいな十四松
例え、私が半年後に死んでも
『ずっと、この子達は変わらないで欲しいな･･･』
ボソッと呟いて、部屋を出る
例え、私がいなくなってこの家が変わってしまったとしても
彼らがこの家を支えて、守って欲しい
それは、心の通じあった六つ子の彼らだからこそ出来ること
お願いね
なんて、心の中でそっと思った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 530人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スヌーピー君 - 終わるところが中途半端ではないでしょうか？笑 (2017年11月15日 9時) (
レス) id: f035aee28c (このIDを非表示/違反報告)
詩乃亜 - 終わりなの？ (2017年1月25日 18時) (レス) id: 1e2fe27012 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 面白かったです！ お姉さん、優しぃ… (2017年1月22日 20時) (レス) id: 9ceb3abf5e (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ先生 - 姉さぁぁぁぁんッ、良い奴過ぎるヨォォォォ！！！ (2017年1月20日 20時) (レス) id: 2041226d9a (このIDを非表示/違反報告)
霙 - いいお話ですね！文章が分かりやすくてイメージが頭によく浮かんできます！これからも最新頑張ってください！ (2016年10月10日 11時) (レス) id: 0f699349a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：舞希 | 作成日時：2016年5月4日 15時
