何度でも ページ24
｢…｣
彼女は亡を見つめたまま、義手を持って立ち上がる。
｢…A｣
静かに義手を右腕に着けてゴシゴシと顔に残った涙を拭った。
｢うん、亡の言う通りだ｣
頑張る、みんなを助けられるように
そう言うと亡は軽く笑って、社長室を出ていった。
｢…今なら、できる、感情くらいコントロールしてみせるんだから｣
意識を集中させ、息を吐く。
手を握ったと同時に義手に纏わりついていた黒い霧が晴れ、白くところどころ赤い線が入っているものに変わった。
｢…俺は社長の所へ行く、お前も来い｣
｢私はA.I.M.S.の出動指示が出されたらしいからそこに行くぞ｣
｢分かった、シェスタ、会社のこと、副社長達とお願いね｣
｢承知致しました｣
完全に止められなくても、或人からアークドライバーを取り外せば、きっと。
＿＿＿
｢無断欠勤か、社長｣
どこかから逃げてきたのか息が荒い或人を見つけた。
それでも私たちを無視し、歩き出す彼の前を手を広げて妨害した。
｢逃げないで｣
｢…退いてくれ｣
｢飛電或人！｣
建物の上から声が聞こえた。
それは亡で、｢人類を、裏切るのか｣と或人を説得しようとしていたけれど、苦しそうな顔をするだけ。
｢…終わらせなきゃいけない｣
｢滅を倒すことで、貴方の心は晴れるの？そんな事をしたらヒューマギアは貴方にさらに敵意を向けるわ、お願いだから、もうやめて｣
或人はぐっと私の手を掴み、
｢俺の今の心はAには分かんないだろ！？｣
｢確かに私には分からない、でも何度もイズが壊れて、貴方がアークになるのを見てきた、それでも私の心が壊れなかったのは或人がいたからなの！！或人の笑顔を見る度に｢今度こそは絶対に｣って思ってきた、でも無理だった｣
手の力が緩んでいく。
｢今が何回目なのか、分かんないけど大切な人達の手助けでここまで来れた、その力を無駄にはしたくない、だから｣
｢私は或人を全力で止める、あの頃の或人に戻すために｣
後ろに下がって、右手に力を込める。
｢…それ、｣
｢不破さん！！｣
｢っうぉぉぉぉおおおおお！！｣
亡から受け取ったプログライズキーで変身した不破さんと或人を挟み撃ちにして攻撃する。
｢はぁぁぁぁ！！｣
尖った爪で彼の奥の悪意を引き裂くように
受け止められても、私は何度でも貴方に立ち向かう。
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花丸(プロフ) - 哭梨さん» 本編で或人がアークワンになってしまった時は驚きました笑 ロスから抜け出せない中、こちらの作品に出会えてよかったです！更新お疲れさまでした！ (2020年9月6日 18時) (
レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - ベルモットさん» いやぁ嬉しいです！ありがとうございます笑 (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - 花丸さん» え、ホントですか！！？ものすごく嬉しいです〜！！私もまだロス中で← こちらこそ読んで下さりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
花丸(プロフ) - 或人が好きなので、最高でした！ゼロワンも終わってしまってロス中ですが、、、笑 この作品を書いてくださりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説作品を読みました。ストーリー性が結構好みでした。次回も楽しみに待っています。 (2020年8月18日 21時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哭梨 | 作成日時：2020年8月11日 9時
