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そうしたら
「あ、のっ...！？ 」
『A』
これは、さすがに卑怯だ。声も身体も、霊圧さえも私の知る惣右介さんのそれでこんな事するなんて。しかも、もはや鏡花水月なのか、惣右介さんなのかその両方なのか分からないんだから、逃げようにも、逃げられないじゃないか。でも、どちらにせよ、きゅうと腕の中で硬直するしかできない私の頭上で、きっと彼は満足げに微笑んでいる。
「......ずるい、ですよ」
「『ずるい私は嫌いかい？』」
「嫌いじゃない、ですけど」
「『それは何よりだ』」
機嫌のいい甘い声色に心臓がねじ切れてしまいそうになる。あぁ、もう。さっき引っかからないって言ったばっかりなのに、既に引っかかりそうじゃないか。
「『A』」
「...なんですか？」
「『私は君に、好きなだけ傍にいていいと言ったね』」
「はい」
「『前言を撤回をしよう。例え、君が嫌になったとしても私は君を手放す気はない』」
「えっ......」
「愛しているよ、A。君の言葉を借りるなら、どうしようもなく、ね」
その言葉の意味を理解するのに、少し時間がかかった。理解してからはあまりにびっくりして止まったはずの涙がまた溢れてくる。
「っ......惣右介、さん」
ぎゅうと、抱きしめた身体はどこまでも温かくて冷たい体温で、どこまでも彼の匂いがした。また無責任に、彼は惣右介さんなんだと思った。そして思った瞬間に、緩やかに意識が溶け始める。身体中の力が抜けてズルズルと崩れていく私を、
『では、
遠のく意識の中、満足げな声色がそう告げたのを私ははっきりと覚えている。
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みるきー(プロフ) - はわー！！！毎日更新の通知が来るのを楽しみにしてます！！ (2021年5月9日 17時) (
レス) id: 3af3c93a7d (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - とても素敵すぎて何度か最初から読み直してしまいます。更新が楽しみすぎです！ (2021年4月30日 10時) (レス) id: 3af3c93a7d (このIDを非表示/違反報告)
K2AYEのY(プロフ) - うん……藍染格好いいね……声がいい……でも白哉も声がいい……うーん選べない……( ；∀；) (2021年4月19日 22時) (レス) id: 27ffa47357 (このIDを非表示/違反報告)
K2AYEのY(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁー！！！続きが気になる！！！！！更新頑張ってください！！！！！！！！！！！ (2021年4月1日 17時) (レス) id: 27ffa47357 (このIDを非表示/違反報告)
悠月(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 96d594e2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶々 | 作成日時：2020年3月26日 2時
