▼真実-24-▼ ページ25
貴「まず、床についてご覧下さい。
キズはさほど大きくなく、また目立たないですよね？
それはつまり、凶器のハンマーをその場にカツン…と落としただけであること、もしくは素早くスライドして飛ばした事を示します。」
黒「あ、田無さんは、僕の足下にこれを飛ばしたんです。」
貴「なるほど、では少々力強く飛ばしたのでしょうね…。
ま、この程度の床のキズ、その内他のに紛れて分からなくなるでしょうが。
ひとまず、落としたと仮定した場合の話をしましょう。
このハンマーを黒子さんが自ら足下に落としたとするなら、それは金属部分が黒子さん側に、つまり左側にきます。
柄の部分よりも重いですからね、重力に従い、こちらが黒子さん側にこなければ不自然です。
もし右側にきていたとしても、同じです。
この場合ハンマーは、左右以外に振れる事ができませんので。
…ですが、どうでしょう？
このハンマーは、田無さん側に鎚が向いていますね。」
確かに、そうだった。
黒子が立っていた場所の足下…十字を描くとして、田無がいた方角に、ハンマーの鎚がきている。
黒「そうすると…僕がハンマーを落としたと言うのは、あり得ない。
田無さんが故意に置かなければ、こちら側を向かない…！」
貴「グッド。
貴方がわざとこの向きにした、と言うのも考える余地があります。
ですが、すでにこれほど疑われているような状況でそれは自.殺行為に等しいです。
田無さんが故意に、あるいは適当にスライドして貴方の足下に飛ばしたのであれば、それが最も妥当です。
…まぁ、何も考えずに飛ばしたんじゃないですか？
対峙した人間の足下に凶器があったら、その人が犯人…なぁんて論法、バカが行う典型的な論法ですものね。くすくす…！」
ぱちぱち、と桃井が拍手する。
それにAは思わず、ぽかん…とした表情を浮かべてしまう。
桃「すごいね…！
たったこれだけしか状況証拠がないのに、ここまで犯人を突き止められるんだから…。」
桃井がそう、にこやかに言うと、Aは微笑を浮かべて、こう返すのだった。
貴「探偵です。
それに、真実の魔女ですから。うっふふふふ！」
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流海 - 夢主の性格が最高過ぎます！面白いです！ (2017年4月30日 18時) (
レス) id: 7de778a5af (このIDを非表示/違反報告)
黒蝶 - 二年たってる今じゃ見てないかもしれませんが、この小説すっごく面白くて大好きです!夢主のゲロカスとか正論すぎて爆笑してましたｗｗ偶々この小説を見つけて本当に良かったです!! (2015年8月20日 17時) (レス) id: 31fa2bd0da (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - はぁあすっきりっwめちゃ面白いすよww (2015年4月28日 23時) (レス) id: de22cd0d70 (このIDを非表示/違反報告)
ぶらってぃーらびっと(プロフ) - 夢主w狂ってますなーw (2014年8月29日 20時) (レス) id: 5e0462a61f (このIDを非表示/違反報告)
東方見聞録 - 画像がほとんど見れない件について………？ (2014年5月6日 13時) (レス) id: 6155e32571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤司うつほ@嘉音君可愛い | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/utsuhobunkacho/
作成日時：2013年7月24日 19時
