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寝起きに悪い ページ15

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遠くで話し声が聞こえてきて、ゆっくりと意識が覚醒した

自分にかかっているのはブランケットか、
茨の匂いがして安心する…



「おや、A様。お目覚めですか」

「弓弦が騒ぐからでしょう」

「茨の方が騒いでおられましたが?」

「はあ??喋れないようにその口縫い付けて差し上げましょうか?」

「こちらのセリフです」



何故かバチバチと火花を散らし、睨み合っている。
超売れっ子で多忙なアイドルがこんなところで何してるんだろう…

二人とも今にも手が出そうだが、きっと私はこの二人を止める程の力がない。

……なら



「すみません茨、長い間お邪魔してしまって。…弓弦様もご無沙汰しているところで、このような醜態を晒してしまい申し訳ございません」



立ち上がって二人に頭を下げた。
ふふ、こうすれば喧嘩は収まるでしょう。



「とんでもございません。それ程までに疲れが溜まっていたのでしょう。」

「良く寝ていたので自分も安心しましたよ。弓弦が来なければこうしてAが途中で起きることもなかったんですがねぇ?」

「それはそれは、大変失礼いたしました。」

「い、茨!大丈夫ですから!!」



弓弦様は上手く気を反らせたかと思ったが
茨の発言により、再び嫌な空気を感じた。

何してくれたんだ、茨の馬鹿。



「全く。女性の気遣いにすら気づけない余裕の無さはどうにかならないんでしょうか?」

「そういう教官殿は女性が寝ていると言うのに部屋に入ってきて話を進めようとして、自分にそれ言えます?」

「もう!!いい加減にしてください!はっ倒しますよ!」



……なんて言ったところで茨なら互角かもしれないが、弓弦様は無理だ。
はっ倒す前に自分が床に抑え込まれているだろう。

そんなことは分かっている。頼むからもう喧嘩はやめてほしい。



「眠いんですけど!!!」



顔に集まった熱を意識しないようにそう言った。

お姫様抱っこは厳禁→←愛おしすぎて、



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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年10月12日 18時

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