【あんスタ】進軍する騎士と爛漫の姫君(1)

嚆矢/1 ページ2

隣のクラスに、転校生がやってきた。


天然茶髪のロングヘアの可愛い女の子。隣を通れば女子の香り。女子の香りってなんだよ、って？ほら……あれだよ、あれ。ふわふわほわん、みたいな。


ともかく、彼女の名は「椎名彩愛」という。こりゃ驚いた。名前までハイカラじゃない！最近の子って名前可愛いよね。顔も可愛いし。

神様ってなんで全員平等に可愛くしてくれないんだろう？私もせっかくこんな逆ハーレムみたいな学院にいるんだから、めちゃくちゃ美人になってひたすらもてたかった。


あれ、また話がずれたね。まあとりあえず、その子に挨拶をしにいったわけだ。

学院中男だらけだから、スーパービューティフル女神あんず先輩と私に続いたニナちゃんは記念すべき三人目のプロデューサーで女子だ。


「ぜひ仲良くしようじゃないか」

「うん、よろしくね、Aちゃん。わからないことがあったら教えてくれると嬉しいな♪」

「うっひょー！頼られたのは何年ぶりかな！最近皆が冷たくて、「いいからじっとしてろ頼むから」って言われるんだよね！」



……と、微笑ましい会話をしたのはつい一週間前だったはず。

私は随分まともな会話をしていたと思う。嫌われる要素なんてなかったはずだ。多分。


……それなのに、唐突に屋上に呼び出された挙句、目の前でナイフを構えられているのは何故だろうか？

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