9 ページ9
「や…っ、やめて!!!!」
どこかの廃墟で少女の声が響く
「…まだ口を開くのか。やれ」
がたいの良い男がまわりにいる男たちに指示を出す
すると頷いた男たちはにやにやと気持ちの悪い笑みを浮かべながら少女に近づいていく
「い、いやだ…」
「やめて…っ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺たちがそのことを知ったのは数日後の雲が空を埋め尽くす不気味な朝のことだった
おそ松「…え…っ!?Aが!?すぐ行く!!!」
俺は母親の話を最後まで聞かずに家を飛び出した
おそ松「A…っA…っ!」
Aの家は鍵が開いていた
本当はチャイムを押していたが、今はそんな悠長なこと言ってられない
おじゃまします!、そう吐き捨てるようにいってどすどすと家へ上がった
おそ松「A…!!!」
大きな声で呼びながらAの部屋のドアに手をかければ
「…っおそ松……」
おそ松「A…」
ベットに寝転がった傷だらけのAの姿があった
「ど、どうしたの?」
身体の傷を隠すように布団を引き寄せてAは笑った
おそ松「どうしたのじゃねぇよ」
おそ松「なにがあった」
無理に笑ってることなんてバレバレなんだよ…
俺の問いかけにびくりと肩を揺らしたがすぐに
「なにもないよ?」
しらを切る
おそ松「じゃあこれはなんなんだよ」
「…っ!!」
布団をばっと剥がせば見るに堪えない真新しい傷の数々
痛々しいそれを見て俺はこぶしを握った
おそ松「…誰にやられたんだよ」
「…こ、転んじゃっただけだよ」
「嘘つくな」
自分でもびっくりするほど低い声
それにびっくりしたのかAは目を丸くした
「…」
おそ松「……言って」
Aは観念したのかおそ松が悪いわけじゃないからね…、と一言だけ言ってぽつりぽつりと話し始めた
おそ松「…っ」
話を聞き終わった俺は愕然とした
…話をまとめればこうだ
俺たち六つ子はたくさんの奴らから恨みをかっていた
そいつらは俺たちに嫌がらせをしてきていたらしい(知らなかった…)
けれど失敗。そうやってまた新たな屈辱を経験した奴らは俺らといつも一緒にいた……、Aを狙ったらしい
Aが傷付けば俺たちにもダメージがいく。そう思ったのだろう
俺はAに死ぬほど謝った
けれどAは優しいから大丈夫、そう言って笑った
俺たちはその日、決めたんだ
Aをもう傷つけないため関わらない、って
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サクラ - アフターストーリーが読みたい！ (2017年7月24日 17時) (
レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
Mai☆(プロフ) - マーマレードさん» ありがとうございます!!!!!!面白いと言って下さるだけでやる気が湧いてきます!!もっといい作品を書けるように頑張ります!!!!! (2016年1月15日 20時) (レス) id: 06cb6c721d (このIDを非表示/違反報告)
マーマレード - 面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年1月14日 22時) (レス) id: 21db7b214a (このIDを非表示/違反報告)
Mai☆(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます!!!!もう画面の前で何十回もぺこぺこしました(笑)頑張ります!!! (2016年1月13日 19時) (レス) id: 06cb6c721d (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 続き気になります！更新頑張ってくださいね♪ (2016年1月13日 18時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mai☆ | 作成日時：2016年1月11日 15時
