この国に魔法をかけよう。 (ページ13)

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夢を見ること。でも、昼間の仕事はやめないこと。ページ13

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｢そこまでにしておけ…！少年、少女相手に恥ずかしくないのか…！？シルヴァ一族よ…！｣

Aとノゼルの正面衝突が起こるかに思われたその場には凛々しい声が響く。

｢まったく…Aも人を煽るのもいい加減にしないか…！｣

｢ベー、ばーかばーか、変な前髪団長ー。｣

｢やめんか！｣

先程までのピリピリとしたオーラが嘘かのように舌を出して煽れば、紅蓮の団長からチョップを食らった。

｢ユリウス殿がこの場に居ることを許した者だ…下民と言えど多少は認めてやっても良いのではないか……？｣

｢…まさか王族の者からその様な言葉が出るとはな……ヴァーミリオン家もお優しくなったものだ。天空を舞う鷲が地を這う虫ケラをどう認めろというのだ…？｣

二人の魔力がぶつかり合う。ピリピリとした感覚がこの場を支配した。

それを打ち破るかのように現れたのは1人の魔道士。血相変えて部屋に入ってくるもんだから何事かと思えば、何者かに王都を襲撃されているらしい。

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ピリついていた雰囲気は消え失せて、すぐさま現状把握へと移った。

それに耐えきれずに王都へと駆け出したアスタとそれを追った紅蓮の団長の弟…レオポルドを余所に私達は各チームに別れる。

北区は紅蓮の団長フエゴレオンとノエル。
最も敵が多いとされる中央区は銀翼とA。
東区を碧の野薔薇。
金色の夜明け団は北西区と西区の二手に別れた。

｢王都を守れないとなれば魔法騎士団の恥だ！！絶対に敵を逃すな！！！｣

最後にフエゴレオンの喝を受けて各々散っていく。

｢……あ、チャーミーもちゃんと働けよー。｣

銀翼に着いていこうとした足を止めて、一つのテーブルに声をかける。

そこに人の姿などないが、下に隠れているのだろう。