2人で "Crown Rain" (ページ14)

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対決への作戦ページ14

～数日後～

レンside

『だから、そうじゃない。』

　ユウキに指摘されてムッとなる。

「どこがだよ、此処は一回転して…。」

『そこじゃ無い、その前の…』

　ユウキは軽くステップを踏んで見せる。

『ほら、ここの…。』

　ユウキのステップを見たら、なんとなく分かったような気がして、ユウキの真似をして踏んで見る。
　
「…こうか？」

「！…うん、やっぱりレンって凄いんだな。」

　ユウキは急に笑って褒めたと思ったら、直ぐに戻り、自分の練習を始める。

　…初めて見た時から言うと、かなり心を開いてくれた。…と思っていいのか？

　Red Starsの事務所へ乗り込んだ時、ジュンさんに直接言われた事を思い出す。

ー「流石のユウキも、お前といる時は素直だな。」

　その言葉の意味がよくわからなかったが、今ならなんとなくわかる…かもしれない。

　ジィッと見ていると、ユウキが視線に気が付き目があった。

「何？」

　ユウキは動きを止めずに聞いて来た。

　…過去の俺なら、ここで尊死しているだろうが、ここ最近は慣れた。

「やっぱり上手いな～って見てた。」

「…あっそ。」

　ユウキは褒めた何も関わらず、歌やダンスで褒められるのは慣れているんだろう。

　あたり前、とでも言うように練習を続ける。

　…前言撤回、やっぱり素直じゃないと思う。

「なー、ユウキ。」

「…何？」

　ユウキは無視する事無く、普通にステップを踏みながら喋る。

「ずっと聞きたかったんだけど、何でtwinsを辞めたんだ？」

　その質問を聞いて、ステップを辞めて溜息をついた。

「いつから気づいてたの。」

「んー…、入学式の時。」

　ユウキは一瞬だけ表情を顰め、直ぐに戻るかと思ったら、顰めっ面のままだった。

「…一つ聞いていい？」

　ユウキはそう言ってこっちを向いた。