213話 ページ16
通常通り早めの時間に登校をし、自席に着いて読書をする。これが最近の私の朝だ。早めに来れば生徒数は少なくて構内は静かだし、ゆっくりと出来る。しかし、今日はいつもと違っていた。
朝のそんな早い時間に、ガラッと勢いよく音を立てて教室の扉は開かれた。勿論、視線はそちらへ向けられた。
｢はぁっ...はぁっ...｣
開かれた扉の先、そこには息を荒げた青峰くんがいた。
｢あ、青峰くん？どうしたの？｣
普段ならこの時間にその場所にいることなんてあり得ないはずの青峰が、そこに立っている。慌てて青峰くんの元まで移動をする。走ってでも来たのだろうか、青峰くんは息を切らし、肩で息をしていた。
｢だって、Aっ...家に行ってもいねえし...っこんなに朝早えから、何かあったんじゃないかと思って...｣
だからそんなに息を切らしているのだろうか。
｢そっか、心配かけちゃったね。ごめんね、青峰くん。実は私、最近はこの時間に登校するようにしてるの。｣
それを聞いた青峰くんはポカンとしている。
｢ごめんね。それに、何もないよ。普通に登校しただけだし。｣
その言葉を聞くと、「なんだ、そうだったのか...」と、言いながらその場に腰を落とした。
きっと昨日のことがあったから、良からぬ予感がしたのだろう。まあ、なんであれ、青峰くんが私のことを心配して、ここまでしてくれたという事実は嬉しかったりもする。余計な心配を掛けてしまったことには申し訳ないと思うけどね。
少し落ち着きを取り戻した青峰くんは教室を見渡した。その中にある人を見つけ、彼は少し苦い顔をした。
｢あいつももう来てんのか...｣
と、小さい声で呟いた。
そう。ここ最近、私を監視するためなのかはわからないけれど、いつでも手は出せるんだと言わんばかりに私と同じ時間に登校するようになったのだ。青峰くんはそれを知らない。
｢そんなに心配しなくて大丈夫だよ。そもそも喋ってもいないしね。｣
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彗(プロフ) - さっき読みはじめて今読み切りました。号泣です。素敵な作品をありがとうございました (2020年2月23日 1時) (
レス) id: cf7fdf27c9 (このIDを非表示/違反報告)
みのもんた(プロフ) - ぁ、、あぁ( ；∀；)愛ちゃん、、、うわぁぁああ(TTTTT□TTTTT)もぅいい話すぎますよぉ！！なんかもぅすごい引き込まれました！！泣才能ありますよ！！まじで！そーゆぅアニメ見たいですほんとに。ぁあー読み終わっちゃったのがすごく残念。。これからもファイトです！ (2017年10月22日 15時) (レス) id: fd2eec93e7 (このIDを非表示/違反報告)
すふぃ - あぁ、目からポカリが、、、、 (2016年10月23日 18時) (レス) id: 38e1760aba (このIDを非表示/違反報告)
夕凪*ﾟ - すごくいい作品で一気に読んでしまいました…!!本当に感動で涙がとまりません（ ; ; ）素敵な夢をありがとうございました!!! (2016年4月3日 1時) (レス) id: ca1c6f1dc0 (このIDを非表示/違反報告)
白雷(プロフ) - すごくいい！ (2015年8月22日 11時) (レス) id: 55569623d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃瑚 | 作成日時：2014年2月28日 19時
