第183Q ページ47
貴「……」
ピクッと体が反応する。
和君の声が聞こえた。
誰かと言い争ってる。
壁にもたれ直す。
――来てくれた――
口元に笑みを浮かべ、ドアの外にいるかもしれない女の子に声をかける。
貴「ね？来てくれたでしょ？」
ドアの外から返事はない。
でもいる事は知ってる。
和君の声が、何を言ってるか分かる位、近くなった。
高『うっせぇな！ついてくんなよ！』
『練習始まります！』
高『俺は練習なんかよりAちゃんのが大事なの!!』
貴「っ！」
「…んで、出て行かないんですか？」
ドア越しに声が聞こえる。
貴「返事はしないのに言いたい事だけは言うんだ？」
「っうるさいです。」
貴「出て行かないのは、試したかったから。」
最低だ、と自分でも思う。
「最低ですね。」
貴「貴女達に言われる筋合いはない。」
予想以上に冷たい声が出た。
貴「…でも、最低。人の心を試すなんて、最低だね、うん。」
もう一度、語りかけるように、外に立っている女の子に向かって言う。
貴「ねぇ、最低だよ？」
黙った。泣いたのかもしれない。
高『A！居んだろ！?返事しろ！』
貴「呼ばれてるし、そろそろ行こうかな。どかないと危ないよ。」
ドアの前にたって、硬さを確かめる。
貴「よし。」
和君がもう一度名前を呼ぶ。
はいはい、ここですよ――っとぉ！
貴「えい！」
ドアを、助走もなしに蹴り上げる。
バコーン!!
高「…A、ちゃん？」
貴「やっほ。」
軽く手を振って対応すると少し睨まれた。
そのままズカズカと歩いてくる。
衝撃に耐える為にぎゅっと目を瞑ると、抱きしめられた。
貴「？」
頭の上から溜息が聞こえる。
高「…ったく、心配したんだからな？」
貴「…ん、ごめん。」
高「何もされてない？」
貴「平気だよ。」
後輩ちゃん達を睨みつける和君をなだめる。
貴「平気だって。それより、ごめんね。」
高「あー、うん。もういいよ。今度はちゃんと返事してくれれば。」
もう一度捕まる機会があるのか…。
貴「…そうじゃなくて。」
高「へ？」
間抜けな声にクスッと笑ってしまう。
貴「そうじゃなくて、和君の気持ち試すような事してごめんなさい。」
和君は納得したような顔をしてからニカッと笑った。
高「んなのいいよ。Aちゃん無事だったし。それに＿＿＿＿、
そんなんで俺の気持ち伝わんならいくらでも試されてやんよ♪」
ラッキーアイテム
革ベルト
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空良(プロフ) - 杏都さん» こちらこそ閲覧ありがとうございます！がんばりますね！ (2013年2月22日 14時) (
レス) id: 52c444a225 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - かほさん» 作者は紙ですね！ 鼻血は…チョコレイトが原因です！（笑 (2013年1月9日 7時) (レス) id: 7020a074e6 (このIDを非表示/違反報告)
スノー(プロフ) - 空良がメールしないからつまんない！ (2012年10月28日 22時) (携帯から) (レス) id: 4f791cd654 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - にゃんころりん☆さん» ありがとうございます！(*≧∀≦*) かっこいいですよね♪ (2012年10月28日 18時) (レス) id: 52e74d3d75 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんころりん☆(プロフ) - 高尾〜〜〜〜〜〜〜〜〜//超かっこいい！！！ (2012年10月28日 17時) (レス) id: 141e3cdd2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/posutomidori/
作成日時：2012年9月2日 10時
