【おそ松さん】Six same faces 〜6つ子と6つ娘の出会い〜

優しい人達 ページ33

-五美






「ただいマッスルマッスル！ハッスルハッスル！！」

「ただいまです」




十四松さんと買い物を終えてお家へと戻ってきた。そのまま台所へと向かうとカラ松さん、チョロ松さんがそれぞれ青色と緑色のエプロンを着けて準備をしていた。




「兄さん達ただいまー！！あっ！今川焼！！いただきまーす！」

「ジュウシマーツ？まずは手洗いからだ」




十四松さんがテーブルの上の今川焼に気づいてつまみ食いをしようとしたらカラ松さんに注意された。




「それ、母さんが買っておいててくれてたみたい。十四松、皆の分もあるから２階に持ってって」

「あいあい！！」




十四松さんは見えないくらいのスピードで手を洗うとそのままの速さで２階へとかけ上がっていった。



と思ったら



バタバタバタバタ…！



「五美ちゃん！ご飯楽しみにしてまっす！！」





急に戻ってきたと思うとそれだけを言ってまたバタバタと２階へと行ってしまった。



「十四松の奴…落ち着きないんだから。五美ちゃん買い出しありがとう」

「いえ、ほとんど十四松さんが荷物を持ってくれたので私は何も…」

「いやいや、十四松の付き添い大変だったでしょ。あいつ周り見ないで突っ走っちゃうとこあるから」




そう言ってチョロ松さんが困ったように笑う。




「でも、素直で真っ直ぐな奴だからさ。仲良くしてやってね」

「…はい」




少し照れた様子で頭をかきながらチョロ松さんにお願いされた。

だけど、私は即答はできなかった。


…私といると不幸になってしまうから。
あんなに優しい人を不幸になんてさせたくない。


だから深くは関わっちゃいけない…




「…五美ちゃん？」

「どうしたんだ？具合でも悪いのか？」

「あっ…いえ、すみません考え事しちゃって…」




黙ってうつむいていたらカラ松さん達を心配させてしまった。


…本当にここの人達はみんな優しい。






「私、三美姉ちゃん呼んできますね」




あのままあそこに居るとまたさっきみたいに泣いてしまいそうだったから、逃げるように２階の部屋へと上がった。

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