【おそ松さん】Six same faces 〜6つ子と6つ娘の出会い〜

五男×五女 ページ13

-十四松







僕は五美ちゃんと一緒に会場のなかを歩いている

パーティーのお花も電気もキラキラしてて素敵だけど



それよりも




五美ちゃん、めちゃくちゃ可愛い！

女の子なのに、短い髪形がよく似合ってる




僕女の子と一緒に歩いたりとかないから
なんかすっげー嬉しくて
心臓の辺りがぽかぽか暖かい




これって何だろう？


まぁーいいや！






「ねぇねぇ五美ちゃん！」

「何ですか？」

「僕、五男！松野十四松！すっげー元気！！」

「そうですか」

「五美ちゃんお腹空かない？！僕腹減ってきたかもー！」

「あっちに料理が並んでますよ」




そう言って僕と五美ちゃんはバイキングの料理を取り始めた。




「この肉すっげー旨いよ！五美ちゃん食べてみて」

「美味しいですね」




五美ちゃんは何を食べても
表情を変えずにいた。




何か無理してるみたい…

緊張してるのかなぁ







何か面白いことが起きたら緊張もなくなるかも！僕がそうだし！




僕は五美ちゃんの笑顔が見たくなって
笑わせてみようと頑張ることにした。





丁度その時

「お飲み物はいかがですか？」




飲み物を持った男の人がきたから





「五美ちゃん！見てみて！」




飲み物を一気に飲み干して
ピュー！っと耳や鼻や頭から出してみた






笑ってくれるかな？






「…十四松さん、濡れちゃいますよ」





五美ちゃんはくすりともせず
僕の頭やタキシードをハンカチで吹いてくれた。






…失敗、失敗







次こそは！と思って
そのあとも僕はいろんなことをして
五美ちゃんを笑わそうとするんだけど
少しも笑ってくれなくて





しまいには






「十四松さん、少し黙っててもらえますか」





五美ちゃんを怒らせてしまった。



仲直りしようともしたんだけど
五美ちゃんはそのあと一言も話してくれなかった






「五美ちゃんの笑った顔…見たかったな…」









僕には
五美ちゃんの背中が寂しそうにみえた

六男×六女→←四男×四女

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す