全力無気力の千斗さん【白鳥沢】

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〜五色side〜


　中間テストが終わり、俺はその結果を昼休みの食堂で先輩方に報告した


　褒めてくれる先輩(３年生)もいれば、厳しい先輩(白布さん)、真顔の先輩(川西さん)───。




　色々あったが、赤点は回避したからこれでインハイに行ける！！




　特に勉強に関しては千斗さんのおかげだ


　お礼を言おうと振り返った時、俺の後ろにいるハズの彼女はいなかった




五色「…千斗さん………？？」


大平「千斗さんならカウンターで牛乳プリン受け取ってるぞ」




　大平さんに言われカウンターを見ると、いつの間にか牛乳プリンを受け取っている様子だった


　受け取った後、彼女は向きを変えてそのまま真っ直ぐ歩き始める




　だが、歩いた先は俺らのいる所ではなく廊下へと続く出入口だった








　俺は考えるより先に体が動いた


　そして、食堂の出入口付近で俺は千斗さんの左腕を掴む




A「五色君………？？」


五色「ど、どこ行くの千斗さん」




　不思議そうに彼女は俺を見る




A「………教室」


五色「あ、何か忘れ物したんですか？？」




　一瞬、自分が早とちりしたんだと思った




　しかし───。




A「べつに？教室でご飯食べるだけ」








　何で千斗さんがそう言うのかわからなかった




　でも１つだけ───。




　今は彼女の腕を放してはいけない気がした

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