119話 ページ49
敦達は太宰の連絡を受け取ってからすぐに海上楼閣に向かっていた。
谷崎さんに運転してもらい、ヘリコプターで海上楼閣に乗り込んでいた。
組合の白鯨の時と同じように細雪で姿を隠しながら人工島に接近した。
谷「此処からは近づけない。敦君、鏡花ちゃん気を付けて！」
僕達は頷いてヘリから飛び降りた。
横浜湾からぼんやりと影が見えていたが実際にその場に来ると中々に大きな島だ。
人工物であるとは思えない規模に衝撃を受ける。
周囲を警戒しながらこの島のシンボルである楼閣に向かう。
時計台のような西洋風の楼閣はとてつもなく高い。
僕は楼閣を見上げてごくりと唾を呑む。
敦「此処に、Aさんが捕らわれている…」
あんなに強かったAさんが捕まるなんて…どんな強敵が待ち構えているのだろうか。
鏡「行こう。」
鏡花ちゃんに促され僕は足を進める。
どんな強敵だとしてもAさんを助けないと。
気を引き閉め直して僕は先に進んでしまった鏡花ちゃんを追いかけた。
中に入ると地面は赤い絨毯で覆われていて、高級そうな装飾品が飾られていた。
拍子抜けしたのは
敦「警備の人間が誰一人いない…」
建物の中に侵入してから誰一人遭遇しない。
それどころか人の気配すらしないのだ。
違和感だらけの中、足を進める。
進んでいくと一際厳重に鍵がかけられている扉を見かけた。
虎化をして耳をすますが中に人の気配は感じられない。
ここにはAさんはいないようだ。
僕は首を降って鏡花ちゃんに不在を伝える。
こんな風に閉められているとなると、余程隠したい何かがあるのだろう。
気になるが鏡花ちゃんにAさんが先だと言われその場を後にした。
その後も誰にも遭遇しないまま上に進んでいく。
警備員がいないなら監視カメラがあるものだと警戒するがカメラらしきものはどこにも見つからなかった。
順調に進みすぎてかえって不気味だ。
塔の真ん中辺りまで来るとホールの様な場所に出た。
きらびやかなシャンデリアに天使をモチーフにしたステンドグラス。
相も変わらず真っ赤な絨毯には金糸の模様が描かれている。
まるで物語の中にある舞踏会会場の様な場所に僕らが足を踏み込むと
男「思ったより早かったな。」
濃紺色の髪に切れ長なサファイアの様な瞳を持った男が出てきた。
僕達は瞬時に異能力を発動する。
男「君達は脅威ではない。」
そういって男は踵を返した。
追いかけようとすると糸で動かされているデッサン人形の様なものが多数現れた。
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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます！ドキドキしてもらえるように頑張ります！ (2019年4月4日 19時) (
レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也！！やばいですよもう！凄いです！ (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください！ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです！ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい！ここからの展開が楽しみ！ (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘栗 | 作成日時：2019年2月28日 16時
