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118話 ページ48

巨大蜥蜴がアンシャルだという衝撃の事実の発覚のせいで本題がそれてしまった。

ア「それで、君達は一体どうしてここに?」

漸く一連の出来事を話すと

ア「うわ、厄介だなぁ。」

渋い顔でアンシャルは呟いた。
どうやら姉さんの前世の本にあった道具を再現して、尚且つ異能力も使えないようにした強化版らしい。
要するに姉さんが反撃できないように痛みを与えて押さえ込む道具だ。

太「解除方法は?」

ア「無いよ。」

だから厄介なんだよ…と頭を抱えたアンシャルに私達は息を呑む。

中「どうすんだよ!Aさん物凄く苦しんでたんだぞ!?」

ア「だろうね。常人なら体が弾け飛ぶ代物だよ。」

言葉を失った。
そんなものを取り付けられて尚、中也を逃がそうとしていたのか。
黙りこんだ私達に

ア「まあ、其の事は僕に任せて。どうにかするから。」

どうにかできるのか?
しかし、我々にはわからない次元の内容なので任せるしかない。
兎に角

太「切り札は手に入ったことだし、そろそろ行こうか。」

1秒すら惜しい。
早く姉さんの元に駆け付けたい。

ア「僕の事こんな風にして…只じゃおかないってことを思い知らせてやる。」

私達の知る姉さんに弄られているアンシャルは見る影もなく、神様は神様でも邪神の表情をしていた。

ア「さて、Aのところまでそれなりの距離があるから…」

アンシャルは光に包まれ先程の蜥蜴の姿に変化した。

ア「乗って。超特急で向かうよ!」

アンシャルのこの姿を見られたら大騒ぎになるだろうが気にしている暇はない。
私達はアンシャルに足を掛ける。

太「うげぇ。中也、もっとそっちつめてよ。」

中「ギリギリまでつめてるわ!これ以上行ったら落ちるわ!」

太「落ちていいよ。いくらなんでも中也とくっつくのは勘弁なんだけど。」

中「こっちの台詞だ!」

ギャーギャーと背中の上で騒ぎ立てる二人に呆れたアンシャルは二人を落とさないように起き上がった。

ア「それじゃあ行くよ。」

中「うおっ!?」

太「おっと。」

アンシャルの動きにより二人の肩がぶつかった。

太「美女にぶつかられたかった…」

中「好きでぶつかってる訳じゃねぇよ!」

景色がどんどん移っていく状態にも関わらず二人は普段通りいがみ合っていた。
この状態をAが見たら喜びそうだなと内心で笑いながらアンシャルは速度を速めた。

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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます!ドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年4月4日 19時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也!!やばいですよもう!凄いです! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい!ここからの展開が楽しみ! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月28日 16時

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