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じゅうはち ページ19

「わぁ、ここって…」


「そう、俺達がよく来た場所です…♪」


良いところ、連れて行ってあげる。

といわれ引っ張られて来たのは、去年の夏、しつこいほど私が連れてきた海だった。


相変わらず燦と照らす太陽の光が反射し、きらきらと綺麗な水が波打っている。


去年のこの時期みた海は、確かにとても綺麗だった。


でも、何でだろう。

今日、今ここで見る景色の方がより一層輝いて見えるのは。

隣に居るのは凛月さん、それは変わりないのにね。



「ねぇ、良かったら足だけでもはいろーよっ」


「仕方ないなあ、…やっぱりAは我儘だねぇ?」



そう言いながらも、笑顔で付き合ってくれるところ、やっぱり優しいよね。

普段から思うけど、凛月さんは私に甘かったりするのかなーなんて?



「冷たくて気持ちいね」


「気温も暑いからねぇ、えいっ」


「あー!冷たいってばぁ…っ」



去年の夏の私は。
今、凛月さんと一緒に居るとは思って居なかっただろうな。



「私、この海大好きになっちゃった。」


「そう?でもまぁ確かに、思う所はあるよねぇ」



私は、この凛月さんとの思い出がたっくさん詰まった海がだいすき。


きっと、来年も再来年も。

君とここに来れたら良いな。って、やっぱり女の子はこういうの、好きなんだから。

だから、期待は裏切らないでよね。



「ほらほら、久しぶりのデートなんだから楽しませてよね〜♪」


「はいはい、やっぱりAは元気で可愛いよねぇ」


甘い言葉なんか無くたって、一緒に居られるだけで幸せを感じられる君との出会いにありがとう、ってね。

感謝→←じゅうなな



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作者名:もっち | 作成日時:2022年7月2日 0時

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