【お茶目な彼氏】 ページ9
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英智とAの関わり方に大きな変わりはなかった。言うならば、昼休み以外にも会う時間が少し増えたくらいだ。
付き合う前と変わりなく平和で、満たされる幸せな時間だった。喧嘩もなく上手くやってきたとAは思う。
英智はよくAにプレゼントを買ってきた。英智がそれなりのお坊ちゃまであることは感じていたのだが、どうやら国内でもトップの財閥の御曹司らしい。
天祥院家の財力と立場を知った時、Aは卒倒しそうになった。これはとんでもない御仁と関係をもってしまったと。
しかし英智の求めるカップル像は、ごく普通の平々凡々としたものだった。おかげでAは素寒貧にならずにやってこれている。
それから付き合って気づいたことだが、英智は意外と茶目っ気があるのだ。おかげでAは飽きることを知らなかった。
本人曰く、茶目っ気や破天荒さに関してはおそらく母親譲りだと。趣味で戦闘機を所有するような母らしい。
それに比べれば、その息子である英智が「あれやりたい」「これやりたい」と言う内容は可愛いものだった。
手紙を交換してみたいとか、お揃いの物が欲しいとか、寝落ち通話をしてみたいだとか。
よく覚えているのは、英智が「一緒に帰る気分を味わってみたい」と言い出した時だった。英智は車送迎でAは電車通学なので、放課後に学校を出て、手を繋いで歩いてみた。
使用人が回収に来ても困ると言うので、英智は学校に居残りすると嘘をつき、GPSがついていそうな機器は全て学校に置いて行った。
宛もなくぶらぶらしていたら2人して道に迷い、GPSを置いてきたことを後悔したのもいい思い出だ。
英智は自身が計画している『革命』についてもよく話してくれた。普通では考えもしない崇高な意志を抱く英智が、Aの目には眩しかった。
「最近学校に来れる日も減っちゃって、協力できるかわからないけど、私は応援してるよ!」
「ありがとう。Aはあらゆる方面で引っ張りだこだからね。君がいない間、僕は僕の責務を果たすよ」
英智を応援して送り出したのは、Aは良かれと思ってしたことだった。彼を軽率に後押ししたことが、後悔に繋がるとは知らずに。
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天羽モモ(プロフ) - 面白かったです (2024年10月17日 23時) (
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wx667p9bc7(プロフ) - 続き気になる〜 楽しみ (2024年1月16日 20時) (
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トド(プロフ) - ゆさん» 大変お待たせいたしました!これから更新進めていきますのでお楽しみに! (2023年10月15日 23時) (
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ゆ(プロフ) - とても続きが気になります!余裕がある時に執筆いただけたら嬉しいです՞⸝⸝> ̫ <⸝⸝՞ (2023年10月8日 23時) (
レス) @page1 id: 11ae07be49 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - アテネさん» ありがとうございます!前作が完結したらバリバリ進めていきたいと思います (2023年8月31日 21時) (
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作者名:トド | 作成日時:2023年8月31日 20時


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